episode 22
つづき-----------------------------------
空を見ていた…悶々と…こないだの光景を思い出しながら…程なくして、プッ暖プッ暖っとクラクションの音が夕刻の駐車場に響いた、振り向くと黒い軽自動車が此方に近寄って来る…井上君だ…私は軽く手をあげ会釈した…。
私
『ようっ久しぶりやね…』
恵君
『お久しぶりです…こないだは…すいませんでした…歯止めが効かずに…奥さまを…2度も…』
私
『いゃ…もうその話は…なっ…もし私でもあれは無理だ…ましてや若い君ならね…当然だよ!…』
恵君
『ありがとうございます…』
私
『で?…報告と言うのは?』
恵君
『実は、こないだのお礼に…私のアパートへ来ませんか?…ネットで凄くいい薬見つけて…媚薬って、ご存じですか?…例えばラブグラとか…』
私
『あぁ…知ってるよ!…でもねぇ…効果あんのかね?…いまいち…』
恵君
『それがですね…海外輸入の凄いのがあるんですよ…でも…違法です』
私
『凄いの?…変わるの?…』
恵君
『まぁ…覚醒剤みたいな物ですかね…マジ変わりますね…だから部屋でお渡ししますんで…どうすか?』
私
『いいねぇ…妻も変わるかな?…』
恵君
『こないだみたいに?…あっ…すいません…ごめんなさい…(^-^;…都合の良い日はありますか?…』
私
『…んっ…来週水曜日の夜なら!…』
恵君
『わかりました…くれぐれも内緒ですからね!…違法ですから…これ、私の住所です…ナビって下さい…』
井上君は私に住所が記載されたメモ用紙を渡して、(来週水曜日お待ちしています…これからバイトなんで…)っと、言い残し早々に帰っていった。
自宅に戻った私は夕食後に暇をもてあまし、検索サイトで媚薬検索を楽しんでいた…が、違法性のある媚薬はヒットしなかった…。
妻
『あなた…夕方なにしてたん…会社?…買い物に行きたかったんだけど』
私
『あぁ…わるい!…友人と車のパーツの件で話してたんだよ』
妻
『車?…ムダ遣いしないでよ!…』
私
『わかったよ…ところで仕事は順調なのか?…人手が足りないんだろ?』
妻
『それ!それよ!!…休み返上でもう少し出て貰えないか?って、言われた…井上君辞めてから大変だよ!…』
私
『そかっ…おまえ働き者だって言ってたからね…仕事つまらなくなったんじゃないの…教え子が巣立った先生かな?…(笑)』
妻
『そんな…でも私は大丈夫…(笑)』
満面の笑みを浮かべ、妻はそう言った…(あれだけ可愛がっていたのに…さすが天然な楽観的な女だなっ)と、私は思いながら検索を続けた…。
明けて火曜日の夜…就寝前に多少夫婦喧嘩をしてしまった、些細な事なのだが、私的にはムカついた…。
私
『なぁ…最近無いよね…頼むよ…やらせてくれない?…なぁ…』
妻
『えっ(;゜ロ゜)…いやよっ…明日は朝から実家だよ!…辛いもん!…溜まってんの?…口だけでいいでしょ!』
素っ気ない妻の態度に、渋々承諾し…私は久しぶりに妻の口を頂く事に…。
妻
『もうっ…早く逝ってよね!…』
片手で早々にシコシコ扱き、パクリと咥え…舌も使わず…それでも私はすぐに果ててしまった…妻は私の精液をペッ!!っとティッシュに吐き出し、早々にうがいをしに洗面台へ向かう…ムカついた…あれだけのサービスを井上君にはしておきながら…私には…。
翌朝…。
妻
『あなた…行ってきます!…冷蔵庫にカレー入ってますから!…温めて食べて下さいね!じゃあね!』
私
『行ってらっしゃい!…』
昼過ぎに妻から実家に着いたと連絡が入る…途中、妻の母親と電話を代わり、世間話を交わす…今から妹宅にて話し合いを行うそうだ…私は久々に里帰りさせた妻を(宜しくお願いします!)と、義理母に伝えて電話を切った…。
その日、仕事を終えた私は、自宅に戻らず、そのまま井上君のアパートへ向かった…夜の20:00時頃だった…。
(ピンポーン暖…ピンポーン暖…)
呼び鈴を鳴らし暫く沈黙が続いた中…
ガチャガチャと扉が開きニコニコした井上君が出てきた…。
恵君
『いらっしゃい!…お疲れさまでした(*^-^)ノ…さあっどうぞ…汚い部屋ですいません…』
私
『失礼します…綺麗じゃんか!…』
綺麗である…少なくとも私の自宅よりは断然…部屋にはヘアーカットの練習に使う頭部だけのマネキンが数個置かれ、色取り取りのウィッグが被せられていた…もはやインテリア的な感じがした…。
私
『これ…綺麗じゃんか!…他にもあるの?…ハサミとか…高い物だよね』
恵君
『あぁ…ありますよ(笑)…でも、黒とか…茶髪とかは知人の女の子達に貸したりしてます…ハサミは数十万ですかね…バイト代飛びますね…』
納得した…すると井上君が媚薬の話しに話題を替える、実は今のバイトは媚薬の販売…沢山のリピーターが居て
かなりの収入があるそうだ…それを夫婦関係に悩む私に使って頂きたかったのだと…勿論、金は要らない…それで、少しでも改善できれば…と…私は井上君に感謝するしかなかった…。
-------------------------------------------------つづく
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