episode 21
つづき-----------------------------------
あれから数週間後…私は相変わらず平穏な日々を黙々と過ごしている、あの時の光景を思い出し…妻がパートや買い物に行く度に自家用車の中…自宅のトイレ…で、コソコソとマスターべーションに明け暮れる情けない旦那である。
ある日の昼休み、会社の同僚(営業)から事務所の外へ呼び出された…。
同僚
『◯◯さん…あのな、昨日の夕方近くに、お宅の奥さん見たよ!…』
私
『あぁ…◯◯公園周辺のコンビニ近く?…それが?』
同僚
『そうそう!…奥さんのパート先は、あの辺なのか?…』
私
『あぁそうだけど…で?…』
同僚
『いや…若い奴と歩いてたから…イケメンの…ガッチリした…男…』
私
『えっ!!…あぁ…後輩バイトの井上君かな?…大丈夫…大丈夫…ははっ…』
同僚
『そかっ…なんだつまらん!…期待したぜ…ははっ…』
私
『なんの期待だよ!アホか!…』
動揺した…まだ続いている…井上君は辞めているはずだっ!…あの出来事以来、連絡は取っていない、なぜなら妻に怪しい行動が無いからだ…定時に帰り、週末は私と一緒に居る…。
今回、何らかの接触があったのかもしれない…私は井上君に連絡を試みる事にした…。
私
『あっ…井上君?…◯◯だけど…今、いいかな?…』
恵君 ←フリガナ ナシ
『お久しぶりです…大丈夫です…丁度、連絡をと思ってました…報告があります…会ったりできますか?…』
私
『あぁ…いいよ…それより最近、妻と会ったりした?…』
恵君
『あっ!…会いましたよ…少額ですがバイト代の残りを取りに会社に行きました!…その帰り道に一緒にバス停まで歩きました…』
私
『ははっ…狙ったな?…』
恵君
『えっ!!…(;゜ロ゜)まぁ多少は…すいません…報告無しに…』
私
『まぁ…いいよ…で?…話は長くなりそうなのか?…いつもの公園の駐車場でいいかね?…』
恵君
『はい!…おねがいします!…』
私
『わかった…土曜日の夜で…おけ?』
恵君
『はい!お待ちしてます!』
土曜日まで、後、数日後に迫った出来事…私は夕食後にマンションのベランダでタバコを吹かしていた…。
妻
『あなた…お願いがあるのよ!…来週の水曜日なんだけど…実家に戻っていいかしら?…急でごめん…ね…』
私
『どうしたの?』
妻
『実は…妹が…離婚するかもしれない…話を聴いて来てもいいかしら…』
私
『たいへんじゃん!!…いっといで』
妻
『ありがとう…木曜日の午前中には帰るね!…ご飯用意しとくからさっ…なにが食べたい?…カレーかな?』
私
『んんんっ…カレーでよろしこ!』
妻
『温めるだけにしとくね!…冷蔵庫に入れて置くからね~…』
私
『はいはい…』
妻
『カレー、パッカーに入れてるから!…ちゃんと温めてたべて!』
私
『はい…はい…(・∀・∩)』
この時、私はまだ、妻にも…井上君にも…疑いすら持ってはいなかった…。
週末の土曜日、約束の公園駐車場へと車を走らせた…井上君はまだ着いていない…タバコに火をつけ気分を落ち着かせる…あぁ…こないだ…この駐車場から始まったのだな…そう思いながら私は井上君を待っていた…。
-------------------------------------------------つづく
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