時間は、深夜2時半になっていました。僕は明日仕事だし、夜のお仕事の登紀子さんもいい加減帰らないと旦那にも怪しまれる時間帯にもなってきます。
それでも、僕がベッドで抱き合って離しませんでした。この容姿の残念な女性を、どうしても離したくないのです。
『初体験って、いつー?』、彼女を知りたくてこの質問をしたのが始まりでした。答えてくれないのを前提に聞いてみたのです。
『私?16の時かなぁ。』
『彼氏?』
『学校の先輩の方。その方の家で。』
『好きだったんだ?』
『けど、突然だったから。逃げられなかったわ。』
『男の経験って、何人くらい?』
『答えないとダメなの?』
『うん。』
『30人くらい。』
『スゴいねぇ。』
『ホステスしてたら、いろいろあるから。』
『で、僕は30人目で、先輩が29?』
『27くらいかなぁ。(笑)』
『登紀子さんって、Mやろ?』
『ドM!(笑)そういわれる。わかる?』
『わかるよー。すごいもん。』
『そう。』
『淫乱?セックス好きでしょ?』
『セックスは好き。叩かれるのは、ちょっと。』
『ちょっと聞いていい?アナルセックスしてる?』
『お尻に入れられるのは好き。とっても弱い。』
『先輩もしてた?』
『答えないとダメなの?』
『僕のこと、どう聞いてたの?』
『知ってる若い子とセックスしてやってくれないか?って言われたけど。』
『先輩とは、別れたの?どうなの?』
『あの人、私以外にもいろいろ女いるから。』
『もっと、会ってもらえます?気にいればですけど。』
『そのつもり。けど、タカミチさんみたいな若い男性とお付き合いなんてしたことないのよ。私みたいなのでいいの?』
『ぜひ!』
結局、その日は3時半までホテルにいました。ホテルの中、帰りの車内、どのくらいのキスを重ねたのかわかりません。
登紀子さんも、どこか僕に好かれようとしているのか、僕が差し出した唇にはちゃんと答えようとしてくれていました。
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