どれ程の時間が流れたのであろうか。
彼は麻由美を抱き締めたままの立ち姿で固まっている。
その時間が余りにも長いので、今度は彼女の方が彼を心配して仕舞う。
そんな二人の心は長い時間を掛けた分だけ、互いに少しづつすり寄って行く。
麻由美「ねえ?・・・」
「康治、さん?」
康治「うん?・・なぁに?・・」
麻由美「わたしのことで・・気分が悪くないの?」
康治「ぜんぜん・・そんなこと、ないよ・・」
彼は当たり障りの無い返答を繰り返して行く。
だが彼女は彼の本心が聞きたかった。
麻由美「娘やゆう子、それから・・」
「わたしのこと・・」
「どう思っているの?」
彼は少しだけ考えて、言葉を吐く。
康治「いっしょ・・み~んないっしょ・・かな?」
麻由美「一緒?・・一緒って・・」
康治「順番なんか・・無いよ!」
「皆、可愛いし、綺麗だしね!」
彼女は本音を語らない彼に業を煮やして、自らの本音を相手にぶつけて行く。
麻由美「嘘だ!私だけ・・」
「私だけ邪魔なんでしょ?!!」
康治「邪魔?・・何で?」
麻由美「だって・・だって私だけ・・」
「子供・・作れない、し・・」
彼は彼女が駄々をこねて居る理由がやっと分かった。
彼女は単純に寂しかっただけなのだ。
男から見てみれば些細な事でも、彼女にとっては重大な事であった。
只それだけの事であったのだ。
康治「麻由美さん・・」
そんな些細な事でも気にして仕舞う彼女の乙女心が可愛かった。
彼は今更ながら彼女を強く抱き締めて行く。
麻由美「やっ、康治さ、ん?・・・」
彼女は自らの滑稽な悩みを汲んでくれた彼の思いを悟って、内に秘めた感情を落ち着かせて行く。
すると冷静になった彼女は、自分の股間を押して来る圧力に気付いて仕舞った。
麻由美「康治さん?・・あの、え~と・・」
「おっきくなってる?・・」
彼は彼女の指摘で更に興奮し、ペニスの大きさを増大させて行く。
麻由美「えっ?・・また大きくなった・・よ!」
彼女は目を丸くして彼を見つめて仕舞う。
彼は彼女の可愛いリアクションに最大限の興奮をして、その思いを伝えて行く。
康治「麻由美さん・・出したい・・」
麻由美「だっ、出す?・・の?」
康治「だってまだ・・麻由美さん膣内に出してないよ!」
麻由美「膣内(なか)?・・」
康治「出したい!!」
麻由美「・・・・・」
「もうっ、ばかっ・・・」
「・・馬鹿ね!・・」
彼女は自ら、彼の唇を迎えに行く。
そして二人は互いの唾液の味を確認すると、どちらからとも無くソファーへと倒れ込んで行く。
麻由美「私も・・いっぱい欲しい・・の・・」
「ゆう子にあげたのと同じ位・・濃いのがイイな!」
康治「うん!・・麻由美さんにも・・」
「目一杯、濃い精子を・・あげるよ!」
麻由美「あと一つ・・イイ?」
康治「えっ?なに?」
麻由美「今だけ・・今だけでいいから・・」
「麻由美って・・呼んで!!」
康治「まっ、麻由美!!」
彼女はこの瞬間だけでも雅美やゆう子の事を忘れて、只一人の女になって彼と交わりたかった。
それで自らの心を納得させる事が出来ると、おぼろげながらに感じていた。
彼も彼女の淡い期待に応えたいと気を引き締め、身を正した。
二人は二人だけの愛を遂げる事に得心して集中して行く。
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