康治「あの、えっと、そのう・・」
「何故に、貴女たちはその様な格好を・・」
ゆう子「ええ!?似合ってないとでも?」
麻由美「私なんか・・」
「こんなの、何十年振りかで着たのよ!」
康治「あ、いや・・そう云う事が聞きたいんじゃなくて」
ゆう子「どう云う事が聞きたいの?」
康治「どう云うと言われましても・・」
彼は本当に困って仕舞った。
彼女らの意図が全く読めなかったからだ。
ゆう子「まあまあ、とにかくこちらにお座りになって!」
麻由美「ぐずぐずしないでね!」
彼女らに招かれて、彼は前回と同じソファーに腰を降ろす。
そしてグラスにワインが注がれて行く。
ゆう子「それでは、私と康治さんの前途を祝して!」
ゆう子・麻由美「かんぱ~い!!」
康治「か、乾杯・・」
彼女らは注がれたワインを一気に飲み干して行く。
麻由美「ほらっ!!ちゃんとグラスに口を付けて!」
「ゆう子に失礼でしょ?」
ゆう子「な~に、麻由美?」
「今日はやけに、彼に対して冷たいんじゃな~い?」
麻由美はゆう子に痛い処を突かれて気が動転する。
麻由美「そっ、そんな事無いわよ!」
「貴女こそ、何、余裕かましてんの?」
ゆう子「よゆう?かます?・・」
「ふっ!何言ってんだか!!」
麻由美「私、前から云いたかったんだけど・・」
「貴女のその上から目線?」
「何かと気に障るのよね!」
ゆう子「はあぁ?よくいうよ!!」
「自分こそいつも知ったか振りしてさっ!!」
麻由美「なんですって~!!」
ゆう子「なによ!」
二人は彼を挟んで座りながら喧嘩を始めて仕舞った。
彼は何が何だか訳が分からず只、首を左右に振って彼女らの機嫌を取ろうとする。
康治「まあまあ、お二人さん・・」
「仲良く行きましょうよ!」
ゆう子・麻由美「貴方に言われる筋合いじゃないわ!!」
彼はテーブルの上から自分のグラスを掴んで、両手でしっかりと握り締める。
そもそも何で彼女らが派手な衣装を着ているのかさえ分からず仕舞いのままであった。
ゆう子「こうなったら・・」
「勝負ね!!」
麻由美「ええ!それしか無いわ!!」
二人は何やら勝負を始めて仕舞った。
ゆう子「何で勝ち負けを決める?」
麻由美「そうねぇ、どうせなら・・」
二人は一斉に彼を見た。
麻由美「どちらが先に彼を逝かせる事が出来るか・・」
「何て云うのは・・どう?」
ゆう子「いいわね!!」
「ただし!・・」
「ズルは無し、よ!!」
麻由美「望むところ、よっ!!」
彼の伺い知らぬ処で勝手に勝負が決まって仕舞った。
康治「あの~、一体全体何の事ですか?・・」
麻由美「じゃあ、簡単なルールを決めましょ!」
ゆう子「いいんじゃない?」
彼は完全にスルーされた。
そして彼女らによって、次々とルールが決められて行く。
麻由美「基本的には、交互に愛撫、そして挿入でいいわよね?」
ゆう子「結構よ!」
「それと・・時間は5分づつ・・ってのはどう?」
麻由美「ふふっ!(笑)いいわよ!!」
「それから・・」
「飽くまでもヒールは履いたまま」
「そして服も着たまま・・ってのはどう?」
ゆう子「益々いいんじゃない?」
「・・着エロ、かぁ~・・」
「貴女も相当なエッチね!!」
麻由美「ふふんっ!」
「条件を平等にしただけ!」
「でも、その点に関しては・・」
「ゆう子には負けるわよ!」
ゆう子「言うわね~!!」
麻由美「貴女こそっ!!」
勝負のルールは決まった。
後は先攻、後攻の順番決めである。
麻由美「貴女に先を譲るわ!!」
ゆう子「へ~ぇ?どうしたの?いきなり・・」
麻由美「二人への、せめてもの”はなむけ“よ!」
ゆう子「いいのかな~?余裕の構えで」
麻由美「それ位のハンデをあげて、やっとイーブンって処?」
二人は共に不敵な笑みを浮かべながら顔を見合わせる。
康治「あの~、この勝負の意味は?・・・」
麻由美「勝っても負けても・・」
「恨みっこ無しよ!!」
ゆう子「そちらこそ、ね!!」
彼は今日、とことん無視される運命であった。
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