ゆう子と康治は互いを強く抱き締めて、その存在を確認し合っている。
だが特にゆう子の場合は特別な感情が働いていた。
30年近くの間、異性との交わりを自ら断って来たのである。
そして、様々な紆余曲折を経て、今こうして異性の剥き出しのままの性器を自らの胎内に受け容れている。
更に女としての機能は、あと残り少ない間しか存在し得ない。
彼女の頭の中は、そんな複雑な状況がぐるぐると回っていた。
康治「・・ぅ子さん?・・大丈夫?」
彼女は彼の問い掛けで、ハッとして我に返る。
ゆう子「えっ?あっ?・・は、はい!」
彼は彼女の反応に小さな疑問を持った。
だが、彼は何も考えずに直感で対応して行く。
康治「余り・・気持ち良く無い、かな?」
ゆう子「えっ?・・ううん・・気持ち、良いよ!」
彼女には考えて判断する材料が余りにも多く有り過ぎた。
彼は彼女への問い掛けを続けて行く。
康治「どう?私のおちんちん?」
「イケてる、かな?」
彼は彼女へそう言いながら膣内にあるペニスを、ピクピクと動かして魅せる。
すると気が動転していた彼女は顔を真っ赤にして彼を攻め始めて仕舞った。
ゆう子「あっ、貴方って・・」
「デリカシーの欠片も無いの!!」
そんな彼女は、怒っては見せたが本音は嬉しさでいっぱいであった。
本当に久しく忘れていた男の生の存在である。
彼のデリカシーの無い一言で、彼女の頭の中で渦巻いていた杞憂は何処かに吹き飛んで仕舞った。
そして彼女の膣からは、熱くてピクピクと呼吸をする男のおちんちんの感触が一気に襲って来た。
彼女は急に身悶えを始め、彼をキツく睨み付けて行く。
ゆう子「ん、もう!・・やめて!!・・動かさないで!!」
康治「そ、そんなぁ・・それじゃあ・・」
「射精、出来ないです!!」
ゆう子「しゃ、しゃせい?!!」
康治「そう!射精、です!」
ゆう子「・・貴方ってば・・」
彼はゆっくりとペニスを出し入れしながら彼女をもてあそぶ。
予定ではあったが、彼女の反撃を喰らう。
ゆう子「そっ、それなら・・こうだっ!!」
彼女は全身の力を膣に込めて、彼のペニスを引き千切ろうとする。
これには彼の方が悲鳴を上げた。
康治「ま、ま、待って!!」
「勘弁してください!!」
「おねがいします!!」
ゆう子「わっ、分かれば・・イイの、よ・・」
彼女は今の動きで彼のペニスと完全に一体化して仕舞った。
彼の、ほんの少しの動きでも敏感に反応して仕舞う。
翻って、彼の方も一気に高まって行く。
熱くぬめる彼女の膣と亀頭の先端を刺激して来るツルリとした球体の感触で射精感を大いに促して来る。
二人は互いに一旦落ち着こうと休戦協定を結んだ。
ゆう子「あっ、余り・・動かなくて、も・・いいわよ!!」
彼女は息も絶え絶えに彼に指示を出す。
康治「そっ、そうですか・・わっ、わか、りました・・」
彼も寸前で射精を踏みとどまる事が出来た。
二人は満足そうに互いの性器の感触を味わって行く。
ゆう子「貴方のおちんちん」
「おっきくて・・イイ感じ・・よっ!!」
康治「そっ、それはどういたし、まして・・」
「貴女のおまんこもグチュグチュで・・」
「本当に・・気持ちイイです!・・」
二人は互いの性器を褒め合う、褒め殺し戦法に出る。
そして負けず嫌いの彼女は、本来の目的を忘れて彼に勝つ事に集中し始めて仕舞った。
ゆう子「おまんこ・・いっやらしい~!!」
「なにそれ?・・よくそんな言葉がいえるわよねえ~」
康治「ななな、なんだって?」
「そっちこそ、おちんちんなんて恥ずかしげも無く」
「よくいうよ!!」
ゆう子「何ですって~!!」
「やっぱり許すのやめた!!」
康治「こっちだって!!」
「絶対に許さない!!」
とまで盛り上がった二人は、ハタと気付く。
自分が勝って何の得が有るのだろうと。
二人は顔を見合わせて黙って仕舞った。
ゆう子「ねえ?私達・・何で繋がってるんだろうね・・」
康治「それは・・・」
「それは貴女と繋がって・・・」
二人はそこ迄言って思い出す。
本来の意味を。
だが彼女は少しだけ踏み込み過ぎてしまう。
ゆう子「貴方・・本当にお人よしねっ!!」
「それと、麻由美と雅美も・・み~んな!!」
康治「そ、そうかな?」
ゆう子「そうよ!!」
「所詮、私は他人じゃない?」
康治「他、人・・」
そこ迄言って彼女はとんでもない事を口走って仕舞った事に気付く。
ゆう子「あっ、他人は・・言い過ぎ、よね・・」
彼は冷や水を頭から被せられた様に萎縮して、黙り込んでしまった。
ゆう子「あの・・ごめんなさい・・」
「そんなつもりじゃなかった、の・・・」
彼女は取り返しの付かない事態になって仕舞った事に最大限の後悔をした。
ゆう子「私・・調子に乗ってた・・みたい・・」
彼は依然として動かなくなったままである。
ゆう子「どうしよう・・どうしたら・・」
「分からない・・よ・・」
彼女は泣き出しそうな顔で彼の表情を伺うと・・・。
康治「な~んて。ねっ!!」
彼は満面の笑みを浮かべて彼女を迎え入れる。
康治「どうでした?私の演技、は・・・」
今度は彼女が泣き出してしまう。
ゆう子「わたし・・わたし・・」
「・・わたし、ほんとうにこうかいしたんだよっ・・」
康治「ごっ、ごめん、ごめんなさい・・」
「私もやり過ぎた・・かな?」
ゆう子「なんで?・・なんなのよ?もうっ!!」
康治「本当にごめんなさい!」
ゆう子「みんな・・みんながいなくなったら・・」
「わたし・・どうすればいいの?」
「こわかったよ~・・」
彼は彼女の言葉をそこまで聞いて決断した。
ゆう子「ええ?!なに・・・なんな、の・・」
彼は彼女を強く抱き締めた。
只、ひたすらに。
彼女も彼の温かい体温を感じる事が出来て、ホッとした。
二人は同じ体温になって溶け合い始めた。
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