康治が3P宣言をした次の朝。
朝食を済ませ仕事に出掛ける彼を見送りながら彼女ら、麻由美と雅美は考えていた。
彼に全員一緒でのエッチをせがまれたのも、皆の関係を今一度確認する機会としてはグッドタイミングかもしれない。
麻由美「ねえ?皆で何処かに出掛けてみない?」
雅美「あ~!それ!」
「私も考えてた!!」
二人は顔を見合わせて笑う。
同じ事を考えていたとは、流石に親子である。
麻由美「ねえ?何処にする?」
「もう冬だし、ねぇ~・・」
雅美は少しの間、頭をひねりながら考えた末に思い付く。
雅美「う~ん!・・温泉・・なんか、どう?」
麻由美「温泉かぁ~・・そうねっ!」
「いいんじゃない!?」
「うん・・温泉・・温泉ねぇ~・・・」
雅美「おんせん~!・・イイ響き!・・」
二人は目を瞑り両手を握り締めて、うっとりとした表情で空を見上げている。
心だけはもう、湯けむりの中を彷徨っている様である。
康治「温泉旅行ですか?」
「はい!いいんじゃないですか!」
帰って来た彼に計画を告げると、即答でOKの返事が返って来た。
そして二人は同時にスケジュールをも伝える。
一泊二日の旅であった。
康治「明日から!!・・ですか・・」
麻由美「そう!」
「善は急げって云うでしょ?」
雅美「康治さん、明日、明後日はお休みでしょ?」
康治「えっ?ええ!・・まあ・・」
麻由美「それでは決まり!!」
「じゃ、準備に入りましょっ!!」
雅美「入りましょ~!!」
康治「あ、あの、場所は?」
「一体、何処へ行くんですか?」
麻由美「それはもう決まってる!!」
「宿はネットで押さえたから」
「良い処よ~!!」
雅美「康治さんもきっと気に入ると思うよ!!」
康治「はっ、はあ・・・」
彼は彼女らの余りにも早い行動で、あっけに取られていた。
康治「移動は?・・何を使って、ですか?」
雅美「車で行くの!!」
「まだ雪も余り無いから大丈夫だしね!」
麻由美「私達が運転して行くから貴方は寝てるだけでいいのよ!!」
「そうよね~!雅美!」
雅美「ね~!お母さん!」
康治「は、い・・りょ、了解しました・・」
彼は二人の無邪気に”はしゃぐ“姿を見ながら、エッチな気持ちを一時封印して只々見守るしかなかった。
翌朝早く、三人は出発する。
目指すは飛騨高山。
飛騨の小京都と呼ばれる町並みは、昔の風情が至る所に残る素晴らしい観光地である。
三人は中央自動車道で諏訪湖方面を目指し、そこから長野自動車道へ乗り換え松本インターチェンジで降りる。
そこから後は国道の一本道である。
途中で長いトンネルを抜けて、くねくねとした山道を進む。
車はのんびりと走り、2時間程で高山市内の中心地へと入った。
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