熟事務員 Ⅱ ⑰
帰ってこないもんだと、勝手に思いこんでいた しずちゃんの帰還に、なんとか時間を稼がないと と焦ってしまった。
俺
「ゴメンね。鍵 預かってたのに、渡すの忘れちゃって。」
「ねぇぇ、じず、岡田さん 帰ってきたよ。(2人を呼んだ」
しずちゃん
「ふふ、いいですよ、しずちゃんで。」
「その方が呼ばれ慣れてますし。」
「今しがた 工藤さんの部屋に寄ったら、きっとここだろう? って板東さんが。」
俺
「そう。」
「ま、とにかく 入れば、しずちゃんの部屋でもあるんだし。」
しずちゃん
「そうですね。」
「でも、お邪魔 しちゃいました?」
と小声で聞いてきた。
先に顔を見せた悦ちゃんが
「あら、どうしたの?」
「とにかく 入んな。」
「あらっ、しずちゃん、どうしたの?」
と朱美さんまでが 聞いている。
俺
「んとに 2人して『どうしたの?』なんて、ここ しずちゃんの部屋でしょうよ。」
悦子
「あら。ホント。ゴメンねぇ。」
「で、どうしたの?」
俺
「ほら、また。」
しずちゃん
「えぇ。工藤さんに チョッと。」
「工藤さんの部屋に行ったら、きっと ここ だろうって。」
悦子
「なに?、しずちゃんも 工藤さん狙い?」
「強敵 2人も目の前して?。宣戦布告?」
しずちゃん
「いえ。そんなぁ。」
俺
「違うよね?」
「もしかしたら 板東のこと?」
しずちゃんが黙って頷いた。
朱美
「あらま。そうなの?」
しずちゃん
「板東さん本人には 聞きにくいし、工藤さんなら 色々知ってるかなぁ? って。」
俺
「まぁ、幾らかは知ってるけど。」
「答えてあげらんない事もあるよ。」
悦子
「なによ、もったいつけちゃって。」
「俺のクチは 羽毛より軽い。って言ってんのは誰よ?」
俺
「で、本気なの?」
「俺と同い年だよ あいつ。親子になっちゃうよ?」
「断っとくけど、噂話しに加担する気は さらさら無いからね。」
しずちゃん
「実は ファザコンなんです 私。」
「板東さんて離婚なさってるんですよね?」
「お子さん とか 彼女さん とか居るのかなぁ?、って。」
朱美
「あらッ、何だか高校生みたいね。」
悦子
「あんたね。」
「あんただって 小娘みたいに はしゃいでたでしょ?、つい この間まで。」
朱美
「まあ、そんな事もあったかしら?」
悦子
「あったかしら?。じゃないわよ。」
「で?、どうなの 俊くん。」
「しずちゃん 本気みたいだし。」
俺
「元の奥さんや 子供の事は 俺も良くしらない。」
「子供ったって、しずちゃんと 歳はそう変わんないと思うよ。」
「ただ、彼女は居ない かな?」
「あくまでも かな? だかんね!」
「そんな話し 聞いたとこない。って程度の。」
「ゴメンね。俺も その位しか知らなくてさ。」
悦子
「そっかぁ。」
「確かに 彼女は居なそうだからさ、当たって砕けちゃぇば?」
朱美
「砕けちゃぇば?。って、砕けちゃったら可哀想でしょ?」
悦子
「大丈夫よ!」
「(二の腕の辺りを擦りながら) この辺を その大きなオッパイで スリスリってすれば イチコロよ!」
「ねぇ 俊くん?」
「俊くん 大好きだもんね?。おっきいオッパイ。」
俺
「それは、ねぇッ。大好きっすよ。」
「なんなら、練習台になりますよ、幾らでも。」
「ほらッ。」
と、腕をしずちゃんの前に出してみせた。
悦子
「でもねぇ、明日 私達のバスに移るって訳にもいかないし。」
「俊くんが板東さんとつるんで、私と朱美ちゃんが 2人についてって、私と朱美ちゃんと親しくなった しずちゃんも、加わって。で、皆で見て回ってる。くらいしか無いのかしら?」
俺
「かもしんないですね?」
「俺も 今は そんくらいしか 思い付かないんで。」
「どぉお?」
「それとも、これから行く?。俺達んとこ。」
しずちゃん
「ありがとうございます。」
「でも、もぅこんな時間(日付が変わっていた)ですし、明日 お願いします。」
と、頭をさげて
「でも、砕けちゃったら 拾って下さいね 工藤さん。」
悦子
「それは ダメね!」
「私達だって まだ拾ってもらってないもの。」
しずちゃん
「そぅなんですか?」
「私 てっきり…。」
悦子
「てっきり…。なぁに?」
「それでも 拾ってもらおう っての?」
「手強いわよ。私達。」
「で?。俊くんはどうすんの?。帰るの?お部屋に。」
俺
「(部屋に)パートさん達 居ました?」
しずちゃん
「中までは…。」
「でも、女の人の声は してたかも?」
俺
「でしょ?。」
「じゃぁ、邪魔しちゃ悪いから、もう少し居させてもらいますか ここに。」
「なんなら 4人で寝ますか?、布団 3組しか無いっすけど。」
悦子
「邪魔しちゃ悪い。ってね、どっちの味方? 俊くん。」
俺
「味方とか、そういうんじやなくてね。」
「そう。予行練習。しといた方が良いかなぁ?って、スリスリの。」
悦子
「何それぇ?。」
「そんなに魅力的?。このオッパイ。」
俺
「オッパイもだけど、お尻も。」
【この日の しずちゃんは浴衣ではなく、フード付のスポーツウェアを着ていた。
デサントのMO◎◎◎とかなんとかのロゴが肩口に入っている。
ルコックにしても、このシリーズにしても、最近のレディースは小さめと言うかタイトと言うか。
かなりピッタリとしていた。
そこに 朱美さんよりもデカイ悦ちゃんの倍近く有りそうなのが収まっていた。】
「どうせね。私達のは 小さいし 垂れてますよ~だ。」
と、朱美さんと悦ちゃんがクチを揃えた。
悦子
「にしても おっきいわね。」
「ちょっと 立ってみて。」
「はい、クルッと回って。」
「あ~あ、私もこんぐらい有ったらなぁ。」
しずちゃん
「そんな事ないですよ、デブの賜物ですから これ。」
「あっ、板東さんて どうなんですかね?」
「デブ専 なんてこと ないですよね?」
「どぅしよう、デブは苦手 とか言われたら。」
朱美
「若いからよ!」
「私は そこまで無いけど、若いからって油断してると私みたいに なっちゃうわよ。」
実際 乳首の位置的には 握り拳ひとつ位 違うかもしれない と思った。
悦子
「俊くんは大丈夫よね?」
「しずちゃんなんてデブの内に入んないでしょ?」
しずちゃん
「そうなんですか?」
「拾ってもらえます?」
俺
「板東がダメだったらね。」
悦子
「そうなの?」
「1度に3人、イケる?」
俺
「なに なに、悦ちゃんも魅せられちゃったんすか?」
悦子
「なんだかね。」
「フカフカして、気持ち良さそうじゃない?」
「板東さんがダメだったら、俊くんより先に 私が拾ってあげるわ。」
しずちゃん
「そんなぁ。皆で ダメだったら ダメだったら って。」
悦子
「ゴメン ゴメン。」
「明日は ちゃんと応援してあげるから!」
「ところで しずちゃん 変な事きくけど、あんたパンツ履いてる?」
しずちゃん
「もぅやだ、悦子さん。」
「履いてますよ、ちゃんと。」
「でも、何で ですか?」
悦子
「うん。」
「お尻にね、見えなかったから 線が。」
しずちゃん
「そうなんです。出ちゃうんですよ。普通のやつだと。」
「なんで、1分丈 っていうんですか?、紳士物だとボクサーブリーフとかって、あんなやつです。」
悦子
「ああ、なるぼとね。」
「その手があったわね。」
俺
「あのぉ、俺 居るの忘れてません?」
「パンツ履いてるとか 履いてないとか。」
「男性の居るとこで するかなぁ?」
悦子
「いいじゃない。どぅせ4人で寝るんでしよ?」
「あっ、しずちゃんは心配しないで大丈夫よ。」
「私と朱美ちゃんで(俺を)挟んで ガードするから。」
「そんなに簡単に オッパイなんか触らせないから。」
「そろそろ寝る?、明日 何時だっけ?」
朱美
「確か 7:30出発。」
「6:00からご飯食べられるって。」
悦子
「じゃぁ、寝ますか?、皆で。」
「お二人さんは、大丈夫なの?、着替えとか。」
俺
「まぁ、何とかなんでしょ?」
悦子
「しずちゃんは?、大丈夫?」
しずちゃん
「ええ、私は持って帰ってきました。」
「寝るのは このままで。」
悦子
「じゃぁ、寝ますか?」
4人で寝るのは 想定外だった。
端から 朱美さん 俺 悦ちゃん しずちゃん。
俺は 俺としずちゃんが両端になるものとばかり思っていたので、この配置はけっこう意外だった。
4人が床につくと、悦ちゃんが言った
「ねぇえ、俊くん?。してくれないの?」
「お休みのチュウ。」
俺
「いいっすよ、誰から いきます?」
悦子
「しずちゃんから、かしら?」
しずちゃん
「ええぇ、そうなんですか?」
「これも、予行練習なんですか?」
悦子
「冗談よ。」
「おやすみぃ。」
程なくして それぞれが、寝息をたてだした。
俺 1人 なかなか寝付けずに 悶々としていた。
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