貴子は息を切らしながら、思い出したように健太に話をした。
「そういえば、貸しきりで予約した露天風呂、そろそろ時間だ、健太くん、いこ、早く」
二人は露天風呂に向かった。脱衣場に着くと、貴子は手早く裸になり、
「楽しみだね!どんなお風呂かなぁ。早く早く!」
せかされながら健太は貴子の後をついて風呂場の扉を開けると、そこは屋上の壁もない解放感に溢れた露天風呂だった。
「すごいね!360度景色が見えるよ。でも寒いね、早く入ろうよ」
二人は湯船に浸かると、貴子から話を切り出した。
「ごめんね、健太くん。もうすぐ終わっちゃうね。健太くんに久しぶりに会ったときは、こんなことになるなんて想像できなかったよ。でも嬉しかったな。健太くんといると楽しいし、それに、、、、」
「それに?」
健太が問いかけると、貴子は小声で恥ずかしそうに「気持ちいいこといっばいできたしね、、、やだ、私、もう恥ずかしいよ、こんなこと言うの」
「これからも気持ちいいことします!だから、、このまま続けてください。貴子さんには迷惑かけないようにしますから。お願いです。」
貴子は予想もしない言葉に、胸がいっぱいになり、涙がこぼれた。「ありがと。、、ほんと?いいの?健太くんと結婚できないんだよ、」
「いいです。そこまで望んでないので。祐二に迷惑かけてまではしたくないから、」
そう言うと健太は貴子にキスをした。
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