平日の朝、旦那の義弘とエレベーターで会う。俺は義弘が香水を付けているかどうかを、確認する事が日課になっていた。そして義弘の行動パターンが読める様になった。義弘は二週間に一回は香水を付けていた。それも週末の金曜日に多い事が分かった。ある時「出張ですか?」と尋ねると「はい…最近出張が多くて参っちゃいますよ」と嬉しそうに言っていた。俺は(嘘付けっ)と思いながら「大変ですねっ」と話しを合わせた。義弘が出張と言ってる日は俺はゆかりを抱く。ゆかりも俺にゾッコンになっていて「和さん…愛してる」と言う様になっていた。そんな感じで半年が過ぎ春になった。俺に東北の支社に行く様にと辞令が出た。条件は支社長だった。出世コースで魅力的な条件だった。その事をゆかりに話すと「もう…和さんに会えなくなるの?」と言って泣き出した。俺が答えに困っていると「和さん…私も連れて行って…和さんの為なら何でもするから…和さん無しじゃ生きられない」と言った。
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