*二章 その19
現在、私も30代半ばになり、2児の父親です。
当時の私は、志望高校に受かり、神奈川県の大学に進学しました。
高校1年生の春に、理絵さんとは無事に結ばれ、その後2回関係を持ちましたが次第に私が理絵さんから離れていきました。私に彼女が出来たためでした。
高校生活は、彼女が出来た事や毎日の7時間授業と部活により充実していましたが家に帰るのが8時を過ぎるのが当たり前になり、家で理絵さんと顔を合わす事も無くなりました。
その後、大学に入り、お正月にしか地元に帰らない日々であったため、理絵さんが今も実家に来ているのかさえ知りませんでした。
私が就職して3年経った夏に、母から電話があり、理絵さんが亡くなられた事を知りました。癌だったそうです。
今、この話を書いたのは、私の妻と中学生の私が初めて秘密を持った理絵さんが同じ年齢になり、何故かハッキリと記憶が思い出されたためです。
誰にも言った事の無い私と理絵さんとの2人の秘密でした。
すごく昔話のようであり、しかし当時の光景は今もハッキリと眼に浮かび昨日の出来事のようでもあります。
今年のお盆には、妻と子供達を連れて、理絵さんの御墓参りに行こうと思います。
妻や子供達には、初恋の人だと紹介するつもりです。
終わり
長々と続けましたが読んでいただき、ありがとうございます。
どんな意見でもいただければ、次回作の糧とさせていただきますので、よろしくお願いします。
近いうちに次回作を載せますので、楽しみに待っていただければ幸いです。
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