私達は裸のままでベッドに身体を投げ出していた。
洋子も私の前で全裸でいることに、抵抗が薄れてきたような感じだった。
「島崎さんを知ってからの私
おかしくなっちゃったみたい……」
「どうおかしいの?」
「あなたの事ばかり考えているの……」
「…………」
「それに……
今までの私の人生って
何だったんだろうと思うと……
いけないとは思いながらも
つい夫に対して……
今まで夫に対して
不満なんて感じたこと無いわ
でも、この歳になるまで
本当の女の悦びを
知らないでいたなんて……
すごく悔しくて……
そう考えると…
どこかで夫の全てを否定する私がいて……
私はもう今までみたく
夫を愛していくことは無理だと思うわ
「ちょっと待って、それはマズイよ
今までご主人と一緒に力を合わせて
家庭を守って来たんでしょ
当然これから先も……
私が君を惑わせておいて
説教じみた事を言う資格は無いと思うが
君達夫婦は今日まで
何の問題も無く生活して来たんだろ?
だったらこの先もそのままずっと
続けていけば良いんじゃないのかな?
もっと気楽に考えてさ
無いものや足りない事は
他で間に合わせれば良いんじゃないの?
君もご主人も今まで
ずっと頑張って来たのだから
子供の手が離れたこれからは
お互いにもっともっと色んな遊びを
覚えたら良いんじゃないのかなぁ
セックスだって遊びの一種
スポーツだと思えば良いんだよ
ご主人と一緒に楽しむ方法だって
いっぱい有るんだよ
人生なんてもっと気楽に考えなきゃダメだよ
気楽が一番!
今の洋子さんは
私とこんな関係になっちゃったから
私の方ばかりを見ているけど
世の中にはまだまだ色んな人がいるんだよ
勉強のつもりで様々な人と
知り合うことも良いと思うよ
もっと多くの男性に抱かれて
もっと多くのことを学んだら
きっと人生観も変わってくる筈だよ
一方向ばかり見るのじゃなくて
常に全方位に気を配って
新しい自分を見つけなさい」
「ありがとう……
もう一度自分を見つめ直してみます」
「私はいつまでも君の側にいるよ
いつでも頼って欲しい……」
激しく貪り合った唇は涙の味がした……。
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