あたし、主人しか知らないんです。
中学・高校と「最後まで」いった彼氏はいなくて、5才年上の主人とは、高校を出た年に知り合って、付き合い始めました。
若い頃は、街を歩けば、不思議なぐらいたくさん声をかけられました。
特別露出度の多めな服を着ていたわけでもなく、かと言ってお堅い服装でもなかったんですけど、大きな胸とお尻は服の上からでもすぐにわかって、多少は目立ったかもしれません。
そして主人に言わせると、何よりもあたしが歩くのが遅く、ぼんやりとした顔をしてるからだそうです。ヒマそうに見える女性は、ナンパされやすいんですって。
でもあたし、声をかけられて、ついて行ったことはありません。
主人と付き合っていたし、何より、人見知りが激しく、内気だったので、逃げるようにその場を去るのが常でした。
結婚してからも、浮気なんて、したことありません。
そんな自分が、まさか...
SMマニア御用達のホテルで、主人の他に4人の初対面の男性の見ている前で、恥ずかしい格好で縛られる日が、来るなんて。
しかもみなさんにおもちゃでさんざんもてあそばれた揚句、その方々全員の... 全員のおちんちんを、主人の前で挿入されるなんて、ちょっと前までは、思いも寄らないことでした。
主人たら、この人たちは絶対大丈夫だと保証するって、言い張るんです。
ネットのエッチな掲示板で知り合って、メールと電話でしかやりとりしてない人達を、何を根拠に信頼するのかと呆れたけれど、熱心に説得を続けるし、好奇心から、「しぶしぶ」を装って、とにかく会うだけ会うことにしました。
某所の喫茶店に集合したのは、あたしと主人、そして主人が「厳選に厳選を重ねた」4人の紳士の方々です。
一人は「社長さん」と呼ばれる、60近い男性。頭は禿げあがっているし少し太り気味だけど、脂ぎってはいないし、穏やかで、気さくな方です。
続いて、まるでラグビー選手のような、大柄な剛志さん。主人と近い40台後半のたくましい男性。スーツを着て、少し照れています。
もう一人も背が高い男性で、日野さんと名乗りました。38才で、わざわざ遠くからやって来た、漁師さんだということです。言葉に訛りがあって、努めて丁寧に話そうとしています。
最後の一人は、若いので驚きました。まだ幼さの残る顔立ちの友紀くんは、なんとうちの長男とほとんど変わらない、22才です。
「いやあ、写真をいつも拝見してましたけど、改めて、お美しい奥さまですな。」
社長さんです。
お美しい...?
生まれて初めて言われた言葉です。最近例の掲示板で書かれているのを読んだことはあるけれど、実際に自分の耳で聞くと、恥ずかしくて、耳まで真っ赤になりました。
「ありがとうございます。」
主人たらご機嫌で、「とんでもない」とか、一言も言わないんです。日本人の謙遜は、どこへ行ったのでしょう。
郊外の、駅からも離れた喫茶店なので、意外と空いていて、低い声なら何を話しても、人に聞かれる心配はなさそうです。
「...それで、どうだい? この人達と。俺は、ぜひお願いしたいな。」
え、今ここで答えるの?
あたし、みなさん全員いいなと思えて、自分でも少し驚いてるんですけど、それにしてもこんな淫らな話題を、こんな白昼堂々、喫茶店で口にしてよいものやら...
剛志さん、察したようで、やさしく声をかけてくださいます。
「いいんですよ。お返事は今すぐじゃなくても。それに...」
ここで顔を近づけ、低い声で囁きました。
「...我々は、見るだけでも、構わないんです。」
あたし、紅い顔をしてうつむき、熱心に覗きこむ主人の顔を見上げて、ちいさくうなづきました。
「そうこなくっちゃ。」
と、主人。
やや緊張していた友紀くんも含め、全員がぱっと笑顔になりました。
「ありがとうございます!」
「光栄ですよ。」
「奥さん、ご主人、感謝します。」
主人があたしにプラスチックの小さなピンク色のものを手渡しました。え、なにかしら?
「ね、お近づきのしるしに、さっそく、ちょっとだけ、たのむよ。」
やだ! ローターじゃない。
...あなたったら、いつの間にこんなものを...
今、ここでしようって言うの...?
あわてて、膝にかけたカーディガンの下に隠しました。
考えてみれば、こういうもの、大好きなはずです、うちの主人。それにしても、何もこんな時に...。
「ちょ... だめよ、こんな場所で...!」
男性諸氏が、固唾を呑んで見守ります。
「...ね、下着の上からでいいから。じっと当ててるだけで、何もしなくていいんだよ。」
あたりまえでしょ、何もするわけないじゃない、こんな場所で。
しかも、初対面の人達の前でなんて...
「ね、頼むよ。」
手を合わせて、文字通りあたしを拝む主人。
...んもう!
社長さんはまるで孫のお遊戯を見守るように、にこにことほほ笑んでいます。
呆れて、少し怒りながらもあたし...
したく、なっちゃったんです。見られたい、この人達に、感じてるところを...
他にもお客さんのいる明るい喫茶店の真ん中で、イタズラされてる姿を...。
「しかたない」と、ため息をつき、膝にかけたカーディガンの上にさらにバッグも載せて、その下で、スカートのホックを外してファスナーを開きました。そしてためらいがちに再び主人の顔を見て...
「...ねぇ、どうしても、今 ここじゃなきゃ、だめ?」
うんと言って。
「うん。ごあいさつ代わりにさ。」
なによ、ごあいさつ代わりって。
日野さんが身を乗り出します。
あたし、真っ赤な顔をして、ローターを持つ手を、スカートの中へそっと押しこみます。主人たら、みなさんに聞こえる声で、言います。
「ちゃんと真上に押し当てるんだよ。」
この体勢じゃちょっとキツイけど...
主人は下着の上からでいいって言ったけど、こっそり、パンティーの下へ滑り込ませます。
なんとか指先で楕円形のローターを、茂みの中の、ちょうどあそこの位置まで押し下げました。
あぁ!
やっぱり... もう、濡れちゃってる...。
電気のコードの端のコントローラーは、もちろん主人の手の中です。自分のバッグの影に隠してます。
店員さんが近くに来たら、さすがにやめてくれるかしら。
熱い眼差しをあたしに向ける、4人の男性たち。
そして主人が、いきなり...
「......!!」
じーっ、じーっ、じーっ...
向かい側に座った男性たちには、きっと、かすかな音です。
でも、とろとろに濡れた割れ目にローターを埋めたあたしにとっては...
ぐいーん!ぐいーん!ぐいーん!ぐいーん!
「はうっっ」と思わず息を呑みました。
振動が肉ヒダと痴骨を震わせ、頭の天辺から足の先まで激しい快感が駆け抜け、一瞬にして、ぎゅっ!と両脚がひとりでに固く閉じます。
あたし、カーディガンの下の手で、乱暴に震えるローターを秘部に押し付けたまま、もう片方の手で主人の手をぎゅっと握りしめました。
...あぁ、...あぁ、...あ、...あ、あ、あ、あ、あ....!
穏やかな笑みを浮かべて見守る社長さん。剛志さんは無表情を装って、でもあたしを見つめています。日野さんは少し前のめり。友紀くんは、少し顔が紅らんでいます。
ぎゅっと両ひざを固く閉じて、隣の主人の手をつぶさんばかりに握りしめ、涙目で、主人に訴えかけると、主人は熱っぽい眼差しであたしの紅い顔を覗きこみ、
「...すてきだよ。」
と囁きました。
数メートル離れた席では、お年寄り2人が雑談をしています。
水を入れたグラスが載ったトレイを持って、若いウェイトレスさんが、来たばかりのお客さんのもとへ歩み寄ります。
窓の外には、人々が行き交う、なんの変哲もない穏やかな午後の風景。
あたし、鼻の穴がひくひくと動き、知らないうちに腰がくねくねと動いています。
ローターから手を放したい、もう止めてほしい...
...でも...
「...ちゃんとしっかり、押えてるんだよ。」
あぁ... もう、だめ、あぁ、
こんな... こんな場所で、いっちゃうかも...
全身が固く硬直する中、あそこは...
女性器だけは、やわらかな花びらを開いてしっかりとローターを咥えこみ、熱っぽい肉のヒダの間から、恥ずかしい蜜が、どんどんあふれてくるのがわかります。
ああっ!
主人が振動を強くして、あたし、びくん!となりました。
そして自分の喉から、ふぅんっ!みたいな、なんとも文字で表現しにくい声が...。
目をぎゅっと閉じたけど、余計にあそこに神経が集中しちゃいそう...。
もしかしたら、からだは露骨に震えて、脚もがくがくし、腰をくねらせていたのかもしれません。
あぁ、いや、みなさん、見てるじゃない、こんな目の前で...
しかも、こんな場所で...!
あたし、ただただ、声を出すまい、叫ぶまいと必死で...
はふはふはふはふと、小刻みなあたしの激しい息遣いに気付いた主人は、ローターを止めるどころか、片手を伸ばして、スカートの下のあたしの手を、さらに強く、あたしの股間に押し付けました。
ああ、だめ、あたな、だめなの
ああ、そんな、ああ、ああ、だめ、
もうだめ、あなた、いきそう、いきそうなの、
いく、いくよ、あなた、いく...!
ああ、あなた、いく、いくよ、いっちゃう、いっちゃう、
いっちゃうぅぅーっっ!
嘘みたいな力で太ももが更に強くぎゅっと閉じ、手を締め付け、全身が硬直して、あたし、しばらく呼吸が止まっていました。
体中を鳥肌に包まれ、ぼんやりと薄れる意識の中で、社長さんの穏やかな声が聞こえました。
「奥さん、素晴らしいですな。これはいよいよ、日曜日が楽しみですよ。」
ー つづく ー
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