けだるい日曜日の朝を迎えた。
昨夜のオナニーで使用したグロテスクな玩具と沁みのあるシーツが激しさを物語っていた。
乱れた髪を手櫛で整えながら洗面所に向かった。
午後八重子は買い物を済ませると近くの公園を通り人気のない細い道を歩いていると中年の男が腰を下ろして何かを見ているようだった。
近づくと同じ市営住宅の役員をしている桑山であることに気が付いた。
「こんにちは、何を見てるんですか」
八重子は尋ねた
桑山は八重子の存在を知って少し驚いた様子であった。
「ああ奥さん・・・いや、こんな所で」
ばつの悪そうな様子で立ち上がった。
「何かいたんですか・・」
桑山が見ていた方向に目を移した
「まあ・・」
野犬が交尾しているのである。
「こんな所に野犬がいるんですね、困ったものです」
真っ黒な洋犬風の犬が茶色の犬に被さるようにして交尾の最中なのであった、雄犬は腰を何度となく押し付け口からはよだれを垂らしていた。
動物とはいえ凄いものを見てしまったと思った。
八重子は照れ笑いを押し殺すように過ぎ去ろうとした。
「奥さん、こんなの見るの初めてでしょう」
桑山の意味ありげな言葉に戸惑った。
「ええ初めてですわ、この時期が繁殖期なんですか」
そんな返事を待っていたかのように話し始めた。
「雄犬のペニスは交尾すると中でコブを作って抜けない様にしているんです、だから脅してもなかなか離れないんですよ」
「そうなんですか、じゃあ失礼します」
恥ずかしさもあって八重子は早く桑山から離れたかった。
正直、初めてみた犬の交尾に八重子は何か肉体に火照るものを感じていた。
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