「三人で逢うのは
随分久し振りじゃない?」
嬉しそうな表情の友美に美沙緒が答える。
「温泉旅行以来だから
一ヶ月以上ね」
「そんなに経ったのか?
私はどちらかとは逢っていたから
そんな感じはしていなかったなぁ」
休日出勤の代休が獲れた友美の為に、三人で近場の温泉へお泊まりドライブをすることにした。
待ち合わせたカフェで、若い二人と合流した途端に、私も若返った気分になれる。
「友美、旦那さんは?」
「先々週に一度帰って来たけど、またすぐに現場へ戻って行ったの」
「愛してもらった?」
私の問い掛けに肩を竦めて…
「相変わらずなのよ
あの人に触られると
逆に欲求不満が募って堪らないわね」
美沙緒は笑って聴いていたが…
「友美の話を聴いてると
とても結婚なんてしたくなくなるわね」
「そうよ、結婚なんて
するんじゃなかったわ」
「友美は結婚してると言っても、いつも自由自在に生活してるから、世の人妻とはかなり違うんじゃないか?」
「でも結構制約があるのよ」
「無いよ、君には…」
三人が同じタイミングで笑い声を挙げた。
車に乗って走り出してすぐに。
「美沙緒、ダッシュボードを開けて」
以前二人に贈ったアクセサリーを二人が毎回着用していた為、少し気になっていた私は、新たな贈り物を用意していた。
早速中身を確認した友美が声を挙げた。
「わっ!これダイヤじゃない?」
「硝子だよ」
美沙緒も確認していた。
「硝子なんかじゃないわ」
「二人お揃いにしたから
使ってくれたら嬉しいよ」
「私達の方が嬉しいわ
ねぇ美沙緒」
「パパありがとう、大切にするね」
後席から身を乗り出した友美が肩越しに私の首に腕を回した。
「お父さん、ありがとう、大好き」
平日のせいか鄙びた温泉の旅館に、私達の他には殆ど宿泊客の姿は見えなかった。
フロントにいた主人と思しき人物が…
「今日はお客さま方だけですから、女性用のお風呂を貸し切りでお使い下さい。
中から鍵も掛けられますどうぞごゆっくり」
思いがけない展開に、今夜のお楽しみが一つ増えた幸運なお泊まりとなった。
しかし…あの親父は私達の関係をどう考えてこの様な計らいをしてくれたのだろう?
女湯の暖簾を潜ってお風呂に入るのは、当然初めての事で、落ち着かない気分だった。
洗い場で腰掛けた私の背中を美沙緒が洗い、眼の前に跪いた友美が股間を洗っている。
二人の若い裸の女性が、私に対して献身的に尽くしてくれている。
しかも一方の女性は人妻なのだ。
その人妻が私の股間の勃起した陰茎を握って丁寧に愛撫しながら洗っている。
美沙緒を抱き寄せて唇を合わせた時、友美の指が私の肛門に侵入した。
「ん…」
瞬間的に陰茎が跳ねた。
その反応を楽しむ様に擦り続ける友美…。
私は美沙緒の唇を吸いながら乳房を揉む。
「あ…」
美沙緒の吐息が洩れる。
私は友美の手から逃げる為に立ち上がった。
これ以上我慢できない程の人妻のテクニカルな手指の動きだった。
独りお湯に浸かって、二人の動作を眺める。
向かい合って互いの身体を弄り合っていた。
二人の吐息に混じって、時折小さな喘ぎ声が耳に届いてくる。
「ああ~」
二人の女性が淫らに戯れている光景を無言で眺めながら、私は頭の中では、今夜の作戦を練っていた。
友美のMっ気は当初から予想出来たが一方の
美沙緒についてはよく解っていない。
彫りが深くて、キリッとした顔付きの、この気が強そうな美沙緒によもやMっ気があろうとは、簡単には信じられなかった。
先日の二人だけのお泊まりの時に、美沙緒の口から出た言葉が頭にこびりついている。
(私もされたかった…)
今夜は是非とも真意を探らなくては…。
準備万端整えた。
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