夜の公民館は人気もなく、数本の小さな街灯が薄暗く周りを照らしていました
その公民館の駐車場の奥まったところにすでに近藤のワンボックスが停めてあり私も少し離れた場所に車を停めて近藤に【着きました】とLINEを入れようとしているとワンボックスから近藤が降りてきて私の車に近づいてきました
私の車の運転席の窓をあの汚い指でノックしてきて、私は嫌々窓を開けました
「来てくれないかと思いましたよ。
どっちの車で話しますか?
さすがに外はまずいでしょ?」
私は一瞬でも近藤が吐いた息が自分の車に充満したら本気で買い替えまで考えそうな気持ちになったので
「そちらの車でお願いします」
と返事をして近藤の後についてワンボックスの後部座席に乗り込みました
暖
近藤の車の中は近藤自身の見た目と同じで、乱雑にモノが散らばりきつい芳香剤とタバコの臭いが混じって吐き気を覚えました
私は一秒でもその空気を自分の体内にいれておくのが嫌でいきなり本題にはいりました
「写真削除してもらえますか?少ないですがお礼も用意してきました。足らないならば後日何とか工面します」
そう言って鞄の中から 10 万円が入った封筒を近藤に差し出しました
「やめてくださいよ! LINE でも言いましたけどお金が目的じゃないですよ」
「いえ、私の気持ちなのでこれでお願いします」
「えーと、めんどくさいな。じゃあこっちも単刀直入に言うけど、金以外で藤岡さんの誠意みせてくれないかな?」
「言ってる意味がわかりません」
「じゃあ、この話はなかったことにしよう」
「どうすれば削除してくれるか具体的に言ってもらえませんか?」
「自分で考えてくださいよ」
そう言いながら近藤はわざとらしく自分の股間をいじりました
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