部屋に戻り、お茶を飲みながら、一息つく女。
(さっきの水着やばいかも?どうしよう?主人にバレたら。。。さっきのはNGにと頼もうかしら。。。)
「じゃ、奥さん次の撮影いきまーす。準備してください。さっきの黒のままでOKでーす。」
「は、はい。」
女が扉を開けると、そこにはなぜか屈強な黒人の男が一人立っていた。
「じゃ、撮影入りまーす。」
「奥さん。そのベッドに腰かけて。」
「え?ベッドに。。。ベッドっていつの間にベッドがここに?」
「いつの間にって。これから撮影ですよ。当然でしょ。男優さんもスタンバってるんだから。」
「だ、男優さん?え?どういう事ですか?」
「男優いないと、いい絵が撮れないし、話にならないよ。」
「は、はあ。。。」
「早く腰かけて。」
女はイマイチ理解できぬまま、ベッドに腰掛けた。
すると、直ぐさま男優が真横に腰かけて肩に腕を回してきた。
「ちょっ、ちょ、ちょっとぉ。何すんのよ。触らないで。」
「???」
「カットカットー!何?奥さん?急に何言ってんの?」
黒人の男優は日本語があまり理解できず、目が点に。。。
「奥さん!困るよ。男優にもギャラ払ってんだよ。」
「こんなの聞いてません。」
「聞いてない?ちゃんと最初に説明したでしょ?それに契約書に書いてあるでしょうが。」
「撮影って、カメラと、少しのイメージって。」
「そうですよ。カメラ撮影で表紙をとって、ビデオカメラで撮影ですよ。AVの。」
「男優さんと、こんなの、聞いてません。しかもAVだなんて。私、帰ります。」
「帰る?奥さん、自分の言ってることわかってるの?男優や、カメラマン、スタジオまで押さえて、罰金、違約金払ってもらいますよ。」
「罰金でも、違約金でも払いますから。終わりにしてよ。」
「そこまで言うなら。。。わかりました。
契約書の内容通りに、500万の違約金をお願いします。」
「は、はい?500万の違約金?そんなの聞いてないわ。」
「ちゃんと契約書に書いてありますよ。ほら!ちゃんと見てくださいよ。」
「ちょっと見せてよ!」
「ほら、下の方に書いてあるでしょ?」
「下の方に???。。。えっ?これ??」
「そうそう。そこそこ。そこにちゃんと500万円の違約金の支払いが。」
「こんなの、詐欺よ!警察に訴えてやるわ。」
「どうぞどうぞ。お好きなように。警察でも、裁判所にでも、どうぞ。こっちは、ちゃんとした契約をし、署名、捺印まで。それにちゃんとギャラまで払いましたよ。」
「。。。ギャラ返します。これで、なかったことに。」
「いいですよ。じゃ500万円お願いします。今日中にね。」
「そんな額、ある訳ないじゃない。」
「じゃ、こちらから訴えますよ。あなたのご家族にも、ご迷惑掛けないか心配ですがねえ。」
「か、家族。。。」
「はい。もちろん、訴えて裁判沙汰になれば、当然、ご家族にも知れわたることになるかと。もちろん、旦那の会社までね。」
「そ、そんなぁ。。じゃ、どうすれば?」
「どうすればって?簡単な事です。今から撮影を続けて、お帰りになれば、それで何もこちらからは。」
「。。。」
「どうしますか?奥さん??」
「。。。」
「早く決めてくださいよ。こっちも時間ないんですから。」
「わかりました。撮影を続けます。」
「それが賢明な選択ですよ。奥さん。。。
じゃ、撮影行きますか。」
(ど、どうしよう?家族にバレたらなんて。。しかも500万なんて絶対に無理。それにあんな下着写真まで撮られてるし。。。AVだなんて。
そうだ。モザイク!モザイクを頼めば。何とかやり過ごせるかも?)
「あ、あの。。」
「どうしました?」
「これって、モザイクとか出来ますよね??」
「モザイクですか?局部には。」
「顔は無理ですか?」
「顔ねえ。逆に奥さん美人だから無理です。」
「そんな。そこを何とか。」
「わかりました。そこは後で相談を。とにかく時間がないんだからね。」
「だから、モザイクをお願いします。」
「はいはい。」
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