目的地付近にあるコンビニに着きました。
ここで関係者の方と合流してから
現場まで一緒に行く事になっています。
(何処に 居るのかしら......?)
きょろきょろと周りに目を配らせていると
駐車場から こちらを じっと見つめる男性が居ました。
(きっと あの方だわ)
思っていた通り、私の方に近づいてきました。
(.....?)
男性が近づいてくるにつれ
徐々に姿が はっきりと映りました
(まぁ...うふふ♪)
日本人離れのガッチリした体型
そして彫の深い整ったお顔でに髭を生やした男性でした。
男性が私の目の前まできました。
身長も高く185センチ程でしょうか
ヒールを履いた状態で177センチの私より
更に頭一つ分ほど高く感じました。
(...男らしくて 逞しい方)
「初めまして○○と申します。
失礼ですが 優奈さんで間違いなかったでしょうか?」
※この人は以下 仮名で【T中】さんと表記させて頂きます。
『はい。優奈です。
こちらこそ 初めまして 本日は 宜しくお願います』
T中さん「優奈さん...凄い お綺麗ですね」
(この人に言われると...いつも以上に嬉しく感じますね)
『いえいえ 大したこと無いですよ...
T中さんこそ、ハリウッドスターみたいですね?』
これが私とT中さんとの初対面でした。
今思うと懐かしく思います。
このT中さんとは 撮影中一番絡みが多かった気がします。
もちろん"別の意味での絡み"も含めてですが・・・
その後、T中さんに現場まで案内されました。
道中 他愛もない話をしましたが
落ち着いた言動で好感が持てる優しい方でした。
しばらく歩くと現場に着きました。
裏路地にある 雑居ビルでした。
周りには何も有りません・・・
(.........)
経験上なのか
直観で嫌な予感がしました。
昔の私なら 間違い無く
ここで引き返していたでしょう・・・
しかし、昔とは時代も違いますし
何より私も歳ですから次が有るとは限りません。
更に現場に着く頃には
T中さんの事を すっかり信頼する様になっていました
...とても悪い方には見えません。
T中さん「...すみません
まだまだ弱小事務所なので こういう所でしか借りられないんです。」
凄く悲しそうな顔で そう言いました
『お気になさらず...全然気にしていませんから
だから そんな悲しい顔しないで下さい。』
(...そんな悲しい顔で言われると)
...実は断ろうという事も少し考えていましたが
T中さんを見ていると そんな考えは無くなりました。
『何度も言いますが 本日は どうか 宜しくお願いします。』
そんな私を見てT中さんは心底ほっとした様な顔をして
T中さん「本当に有難うございます。優奈さんは優しいですね
それに綺麗だし、旦那さんが本当に羨ましいです。
ふぅ....それでは中に入りましょうか」
ビルの中に入り
T中さんの案内のもと
現場の責任者の方が居る
本日撮影が行われる お部屋に向かいました。
道中、男性の方と何回かすれ違いました。
皆、T中さんと同じ様な 筋肉質なガッチリした体格をしていました。
(男性のモデルの方かしら...)
中には上半身裸で彫刻の様な身体を自慢気に晒している方も居ました。
(.....まぁ♪)
更に20代ぐらいの女性の方とも1人すれ違いました。
なぜかバスタオル一枚の恰好をしており
身体を引きずる様にして歩いていきました...
良く見ると汗だくで、化粧は ほとんど落ちていて
しかも、すれ違いさまに 何ともいえない異臭がしました。
(......?)
異様な光景に違和感を感じましたが
昔とは違うんでしょう...あまり気にしないでおきます...
そうこうしている内に
目的の お部屋に着きました。
とうとう この時がやってきました。
久し振りの お仕事です。
(ふふふ...楽しみ♪...それじゃぁ1日頑張りましょうか♪)
そして部屋の中に飄々と足を踏み入れました・・・
しかし...
これがオンナとして自信を取り戻す為に踏み出す一歩ではなく
AV女優として踏み出す一歩となる事とは...
そして、Tさんを含む このビルに居る 男性達ほぼ全員と
性行為をする羽目になるなんて...
この時の私は思ってもいませんでした。。。
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