家に帰り、バッグの中から彼女と撮ったプリクラを取り出しました。たぶん、初めて女性と二人で撮った写真です。彼女を見ると、もう堪りません。
結局、携帯に貼ったのですが、恥ずかしくて家族や会社の人にも見せられず、バッグの中に入れたままになるりました。
次の日になると、「今日も行った方がいいのか?行ったら、何か変に思われるんじゃないか?」と考えます。けど、逆にいかないと余計変に思われるかも。
結局、もう最後とばかりに行ってみることにします。
彼女が足早に寄って来て、「昨日ありがとうねぇ。」と言います。「いえいえ、こちらこそ。」と言うが、どこかかしこまってしまう。
僕じゃ、あなたの相手はつとまりそうもない。どうしても、そう考えてしまうのです。
「今日、時間ある?」、彼女からの誘いでしたが、逃げる方が楽。自分の部屋にいる方が楽。そんな生活ばかりしてきた僕です。断ろうとしました。
「飲みたいのよ。付き合ってよ。」と追い討ちを掛けられました。もう無理ですよ。酒も飲めないし、あなたの相手は僕では無理ですよー。
彼女の車に乗せられ、ショットバーに入りました。こんなの映画でしか見たことありません。カシスのなんか知らないお酒を注文されました。
飲みましたが、お酒の味も分からず、たいして美味しくありません。それでも、彼女は気分よく飲んでいます。
「携帯かして。」と言われました。メールアドレスでも入れるのでしょう、渡します。そこで気がつきます。やばー!プリクラの写真!。
「あー、貼ってるー。」とやはりバレました。僕はお酒も入り、もうどうでもいい感じです。
「かわいいなぁー。」、酔った彼女は僕の腕に抱きついて来ました。少し眠いのか、僕の腕に顔をうずめています。しばらく、この状態が続きます。
次に顔を上げた彼女が「ねぇ?このまま、私とホテル行かん?」と言います。一気に酔いが覚めました。女性と付き合ったこともないのに、ホテルって。
突然のことで焦り、何とか断ろうとしてしまいます。「酔ってるやろー?水でも飲んで、酔い覚ましなよー。」と言ってあげます。
しかし、酔った彼女は「ねぇー、行こう?」、「ちょっとだけ、いこー。」と引き下がりません。ほんと、困りました。
問答が続き、「もしかして、童貞なん?」といよいよ確信を突かれます。「そんなことないけどー。」と笑ってごまかします。
そして彼女が次に放った言葉、「童貞ちょうだい。私にもらえん?」、こんなチャンス逃したらと心が揺れまくります。
「いいの?」と聞いてみます。「うん。任せて。いこ?」とバーを後にすることとなりました。店を出た彼女は「いこー!」とかなり酔っていました。
※元投稿はこちら >>