(6日目ラスト←妻視点)
私は出来る限り元気を装い、大和さんの事務所を後にした。
家につくと、すぐに洗面所に行き、服と下着を脱いで裸になり、鏡に写る自分の姿を見た。
特に変わりばえしない姿だが、昼間よりも自分が更にいやらしくなったと思う。
私にしか分からない私の変化。
浴室に入り、もう一度丁寧に全身を洗う。
先程行った店でも、体は洗っていたが、髪の毛は洗っていなかったので、2回程シャンプーで頭を洗い、コンディショナーを馴染ませる。
コンディショナーを流して終わり、浴室の鏡を見て、私はまたシャンプーを手にした。
とにかく汚れてしまった自分を洗い流したい一心だった。
三度目のシャンプーを流し、全身をくまなく丁寧に洗っていき、更に洗顔も2回した。
洗顔が終わり、最後に一回ずつ頭と体を洗い、ようやくお湯のたまった湯船に浸かった。
湯船で体をゴシゴシこすり、少しでも残った垢を落とそうと努力する。
時間を忘れて湯船に浸かり、体が完全にふやけてしまっていた。
30分くらいお風呂に浸かり、私は湯船がお湯を抜いて浴室を出た。
体をきれいに拭いて、ショーツを履いてブラジャーはしないでパジャマにしているワンピースを着て、髪の毛を乾かした。
鏡には相変わらずの、いやらしくなった私が写っている。
髪の毛を乾かし終わり、歯を磨いた後、一旦2階に上がり主寝室のエアコンの電源をつけた。
そして一階に戻り、ソファーに座り、目の前にある電源のついていないテレビをぼんやり眺める。
明日からどうしようか。。。。
私の頭には色々な思いがよぎった。
パートを始めてからのこと、この一週間の出来事、夫のこと、子供のこと、大和さんのこと、そして、私の中に目覚めた女の本能のこと。
この一週間で私は変わってしまった。
今まで生きてきた33年の人生観が180度変わった。
明日からどうしようか。
私は一つの結論を出した。
「よし!」と声を出して、カップボードの私の引き出しから一枚の書類を出して、その書類に名前を書き込み、印鑑を押した。
「もう、決めた。」
印鑑を押して終わり、そう呟いて私は一階の電気を消して2階の主寝室へと上がり、眠りに落ちた。
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