(6日目後半⑨←大和さん視点)
「ふー……気持ち良かったぁ。」
さゆりは、そう言って私の背中に回していた両腕を私の肩に当て、自分の上に覆い被さるようにして果てた私の上半身を両手で持ち上げた。
「ホントはそこで気絶してる子がいなければ、もう少し長く相手してあげるんだけど、そろそろ意識戻るんじゃないかしらね。」
「ああ。そうだな。」
そう言ってさゆりは自分のガウンを手に取りフロアへ戻っていった。
私は、まだベッドに横たわり、意識のないYの体を強く揺らした。
「おーい。そろそろ帰る時間だよ。おーい。」
「………う……うん。」
「大丈夫?立てるか?」
「……うん。……何とか。」
そう言いながらYは体をだるそうに起こした。
「帰る前にシャワーを浴びてから帰ったほうがいいね。」
「そう………だね。」
私はYを支えながら、部屋を出てシャワールームへ向かう。
Yは、足元をふらつかせながらも、下着とガウンを拾い、シャワールームへと入った。
Yは、20分くらいシャワーを浴びてから、外に出てきたが、まだ足元に不安があるようだった。
私はYにすぐにシャワーから出るので待っておくように言い、5分程でシャワールームから出ると、Yは下着とガウンを着用していた。
私もガウンを羽織り、フロアに戻る。
ふらつくYを座らせると、マスターは私に黄色に光るエナジードリンクで割ったカクテルと、Yには黄色と白の混ざった飲み物を出した。
「マンゴーラッシーです。Y様は本日はアルコールよりも甘いものの方が良さそうですので。」
と言った。
私はマスターにそろそろ帰るので車を準備してもらいたい旨を伝え、出されたカクテルを飲み干す。
Yもマンゴーラッシーを半分くらい飲むと、マスターが私に車の準備が整ったことを伝えてきたので、私はYと共に一階のロッカールームへと上がり、ガウンから私服へと着替えた。
Yも同様に私服に着替え、二人で店を後にした。
駐車場には、運転代行が来ており、私達二人は私のSUVに乗り、事務所へと帰った。
事務所に車が着いた時には、時刻は既に深夜1時を回っており、Yも先程店を出た時に比べ元気を取り戻したのか、車から降りた時には足元がふらつくことはなかった。
運転代行に料金を支払い、車の鍵を受け取り振り向くと、Yは軽自動車に乗り込んでおり、エンジンをかけていた。
私はYに
「あれ?カクテル飲んでなかった?」
と聞くと、Yは
「一口飲んだだけで、後は飲まずに遥香さんと話してたし、ほとんどプレイルームにいたようなもんだし、もう完全に抜けてるよー(笑)」
と言った。
「そっか。俺は完全に入ってるから、事務所で休んでく。疲れてるならYも事務所に泊まってけばいいのに。」
「残念でした(笑)今日は私はもうエッチ出来るだけの気力残ってないから、家で休みまーす(笑)」
「そっか(笑)じゃあ、明日が最終日だけど、明日も来るよね?」
「う~ん。多分ね(笑)じゃあ、帰りま~す(笑)」
「うん。それじゃあ。」
私はYの車が帰宅していくのを見送り、事務所へと入っていった。
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