(6日目後半③)
遥香は年齢は私の記憶が正しければ今年で43歳になるはずだ。
本名は知らないが、この店では、何度も顔を合わせたこともあり、1度誘われプレイルームに入ったこともある仲だったので、顔見知りの中でも親しいほうだ。
年齢は少し高く独身だが、何か言い知れぬ艶かしさがあり、年齢の割に、肌にもツヤがある。
ガウンの胸の部分が少しはだけるように開いており、自慢のFcupの胸の谷間が見える。
Yの隣に座った遥香。
遥香はまず私に声をかけてきた。
「お久しぶり大和さん。1年以上たつわね。」
「遥香さん、久しぶりだね。確かにここ最近は来てなかったからね。」
確かに、私は今回の作戦の決行が決まって以来、この店に顔を出していなかった。
「あ、こちら今回の連れのY。こういうところは初めてだから、よろしく頼むよ。Y、こちら遥香さんといって、こちらの店では常連の方だよ。」
「はじめまして。Yです。よろしくお願いします。」
Yは遥香に笑顔で挨拶する。
「かわいい(笑)」
「かわいい?」
「ゴメンなさい。やっぱり、こういうところ初めての人独特の雰囲気ってあるから(笑)でも、私が初めてこの店来た時って一人だったから、もう少し緊張してたかも。やっぱり、大和さんが一緒にいるからかしら。」
「そうですねぇ。私は一人だと多分来れなかったと思います。」
「多分そんなタイプよね(笑)まだまだ目覚めたばかり、っていう感じするもの。ここはどういう場所か分かる?」
「何となくは。」
「大和さん詳しく説明してないの?(笑)」
遥香に聞かれ私は
「やっぱり、来るからには何も知らない方がいいと思ってね。」
「そうなんだ(笑)私が軽く説明していい?」
「どうぞ。」
私は遥香の申し出を受け入れる。
遥香はYの顔を見ながら
「このお店はね、あらゆる性を受け入れてくれるお店なのよ。さっき出てきた人達みたいに、複数プレイを楽しむもよし、SMプレイを楽しむもよし、露出プレイを楽しむもよし。それに…」
「それに?」
「レズプレイだって楽しむもよし。」
「はぁ……。」
私はキョトンとした表情をYに向けていたので私はすかさず
「遥香さん、行きなりそれはYには刺激的すぎるよ(笑)」
と言った。
「あら?そんなことないわ。Yが出すオーラやフェロモンの匂いは、かなりスケベなものよ(笑)」
Yは遥香のこの言葉を聞き、すぐに
「まぁ、確かに最近そうなっちゃったと思いますね(笑)ねぇ?大和さん。」
と聞いてきたら。
「ああ。Yは確かに、ここ3日くらいで、相当変わったかな。」
と答えた。
遥香はYに笑いながら
「でも、貴方はまだもっと満足したがってる。違うかしら?」
「う~ん。どうなんでしょうね(笑)」
「試したくなっちゃうわ。ねぇ、大和さん、Yさんと少しお話させてもらえない?」
遥香の突如の申し出に私は驚いた。
この遥香は通常のプレイも可能だが、レズプレイが一番の趣味な女だ。
そして、Yはこの遥香の御眼鏡にかなってしまったたようだ。
「え!?いきなりすぎるなぁ。」
「ダメかしら?女にしか分からない気持ちもあるものよ?」
「まぁ、確かに。」
この時、私は依頼人との約束の兼ね合いを考えたが、男にYを渡す訳ではないし、これならば約束の範疇だろう、と考えた。
それに、もしかすると、遥香ならばYを更に女の高みに導ける可能性が高い、ということを考えると、私としても、ぜひそれを見てみたい気持ちにもなった。
私はYに対し
「Yも、こういうところに来る女性とお話するのは良い機会だから、遥香さんにハプニングバーのイロハを教えてもらったり、女同士でしか話せない話もするといいよ。」
Yは自分に食指が伸びていることとは露知らず、遥香さんの話を聞くことに興味津々な様子で
「分かった!」
と答えた。
私はマスターに、自分は少し席を外してYと遥香で話をさせる旨を伝え、ちょっと離れた場所にいる男女の単独客の方へと向かった。
私は、初めて見た客に対して簡単な挨拶をし、会話に混ぜてもらう。
私は、伊藤という名前の先程複数プレイに参加していた、裸の男性の横に座る。
伊藤「大和さん本当に久しぶりですね。寂しかったですよ」
大和「伊藤さん、音沙汰なく申し訳ない。」
伊藤「いえいえ。しかし、今日一緒に来ている方はどういったご関係の?」
大和「まぁ、仕事のパートナーみたいなものですよ。」
伊藤「そうなんですね。魅力的な方ですねぇ。見るだけで下半身が反応しますね。」
大和「後で本人に伝えておきますよ。ただ、申し訳ない、本日は男性の複数プレイは考えておりませんので。」
伊藤「残念だなぁ。いやー。でも、久々に複数プレイ入れてもらいましたけど、やっぱりいいですねぇ。」
すると、大山と浜田という、伊藤さんと同じく先程プレイをしていた二人が会話に混ざる
大山「あの奥様初めて三人相手したみたいだけど、最初は色々な意味で耐えてましたが、後半になるにつれて堕ちてく様子見るだけで、私すぐに元気取り戻せちゃいました。」
浜田「伊藤さんなんて三回してましたからね。」
伊藤「いやぁ、でもまだやれましたよ。」
島田「次はさゆりさんいかがですか?私と石田さんと、中山さんの三人で。」
さゆり「今日は私は複数は無理よ(笑)」
石田「急に私を入れないで下さいよ(笑)中山さんもですけど。」
中山「でも、さゆりさんがOKなら私は全然OKでしたよ。私もさっきのプレイ見て羨ましくて、羨ましくて。」
さゆり「ゴメンなさい(笑)今日は少し飲みたかったから来ただけなの。だから、今日はプレイはパスで。」
島田「えー。残念だなぁ。久々にさゆりさんとしたかったなぁ。」
さゆり「島田さん、また今度。ね?」
島田「茜さんは?」
茜「複数プレイは体力使うから私もパス。SMなら相手するわよ。」
島田「SMかぁ。乗った!茜さんお願いします。」
茜「あら、島田さん、珍しい。普段はSMに興味あまりなさそうじゃない。」
島田「責められる方はあまり得意じゃないけど、茜さんがせっかく誘ってくれたんだし、茜さんとプレイルーム一緒に入れるチャンスは見逃せないからね!」
茜「何それ(笑)じゃあ、先に準備しとくから5分くらいしたら、シャワー浴びてから部屋に来て。」
そういうと、茜はボーイさんにSMルームに入る旨を伝えて小袋を受け取り、右手の通路の奥に消えていく。
石田「お、あちらのカップルさんもプレイ入るみたいだな。中山さん、後で見に行ってみよう。」
茜が通路へと入っていったのを見計らうように、もう一組のカップルも小袋を受け取り右手の通路の奥に向かっていった。
カップルや、茜が通路の奥に消えて10分くらい猥談が続いている間、Yと遥香を見てみると遥香とYはまるで以前からの友人のような感じで、二人共笑顔で話していた。
警戒心の強かったYも遥香が女ということもある安心感があるのだろう、今やすっかり心打ち解けている。
さゆり以外の男達は全員、時間を見計らったように通過の奥へと消えていく。
さゆりは私に
「遥香さん、Yさんを食べるつもりなのね。」
と聞いてきたので私は
「そのつもりなんだろうね。」
「もし、遥香さんが上手くいくようなら私はそれ見学させてもらいたいわね。遥香さんのレズプレイは女から見ても興奮しちゃうから。」
「どうだろうね。Y自身がどうなるか…」
と言いながら、再びY達を見ると、遥香はカウンターに置かれたYの手の上に自分の手を重ねていた。
Yも先程の表情と変わって、目がトロンとしており、雌の表情になっている。
私はそれを見た瞬間
「ああ、さゆりさんの望んでるシーンは見られるだろうね。」
遥香はYの耳元で何かを呟き、Yの顔を見つめた。
Yは遥香の顔を見つめたまま、ゆっくりと頷く。
遥香は席を立ち上がり、私の前に立ちこう言った。
「Yさん、大和さんが一緒にプレイルームにいるなら私と遊んでくれるみたいよ。」
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