(6日目後半②)
私は、後部座席にあるタオルをYの足にかけた。
YはTバックを履き直し、タオルをシートの上に敷いて、捲り上げたスカートを元に戻した。
「ハァハァ……ハァハァ……また見ちゃったんだね…ハァハァ」
「どんどんYがエッチになってくのが分かるよ。」
Yが服を整え終わったのを見て、私は車を発進させた。
道中でYは車外の景色を眺めながら
「ねぇ。もし今私が大和さんに、こんな女にした責任取って、って言ったら大和さんどうする?」
「ん?責任取るよ。Yの女の本能呼び覚ましたのは俺だしね。」
「そうなんだ。」
Yはそのまま車外を見つめていた。
やがて市街地から離れた場所にある目的地のハプニングバーの駐車場へ到着する。
「ここはどんなお店なの?」
Yはここが何の店なのか知らないようなので私は
「ハプニングバーだよ。」
と答えるとYは面白そうな顔で
「へぇ~!噂には聞いてたけど、初めて入る!」
と言った。
入口の前につき、私は店に電話を入れる。
「もしもし、本日そちらに予約を入れた大和です。今着きました。」
すると店のドアが開き、ボーイが現れる。
「お待ちしておりました。どうぞ中にお入り下さい。」
と入店を促され、私の後に続いてYも店内へと足を踏み入れた。
その場でボーイに料金を支払い、奥にある更衣室で黒色のガウンに着替える。Yも白色のガウンに着替えて更衣室から出てくると、ボーイは私達に黄色のテープを巻き、地下へと続く階段へ案内する
Yは階段を降りながら、
「ここはどんなお店なの?」
と聞いてきたので、私はYに
「バーだよ。ハプニングバー。」
と答えた。
「へぇ~。噂は聞いたことあるけど、ここがそうなんだ。でこのテープは何?」
「それは、単独かカップルかを分かるようにするためのテープだよ。」
と私はYに教えてあげた。
薄暗いフロアに入ると、ピアノのジャズミュージックをBGMに、店内には青色テープを巻いた5~6名の男性客とピンク色のテープを巻いた3人の女性客、そして私達と同じ黄色のテープを巻いた一組のカップルが入店していた。
男性客全員と女性客も2人は顔見知りだった。
男性客の一人である島田という40代後半の男性が
「おー、大和さん!久しぶりだね?あれ?今日はお連れの女性がいるんだね。」
と言ってきたので
「島田さんも久しぶり。この子、こういうところ初めてだから、変なちょっかい出すなよ。」
と牽制を入れた。
この島田という男は女を口説くのが上手く、今店にいる女性の1人も島田に口説かれ堕とされている。
「分かった、分かった。」
と言いながらも、Yを下から上まで舐め回すようにして眺めていた。
その目は既に、餌に飢えたハイエナのような目付きで
『この女は、どんな味がするんだ』
と言っている。
しかし、Yはそんな目で見られていることも意に介さない様子で
「大和さんのお知り合いの方なんですね。こんばんは~。Yと言います。」
と愛想を振りまいている。
私はYと奥のカウンターに座り、初老のマスターに声をかける。
「マスター、こんばんは。」
「いらっしゃいませ、大和様。」
マスターは丁寧にお辞儀をしたので、続けて私は
「こっちは、私の連れのYです。Yはこういうところ初めてなんで、よろしくお願いしますね。」
とYをマスターに紹介した。
マスターはYに向き直り
「左様でございますか。Y様、本日は当店に御来店いただき、誠にありがとうございます。もし、何かありましたら、いつでもお声がけいただければ、私含めスタッフが誠心誠意、心を込めて対応致します。どうぞ、お時間の許す限り、心ゆくまで、紳士、淑女のお時間をお楽しみ下さいませ。」
と挨拶し、丁寧にお辞儀をした。
Yも「よろしくお願い致します。」と答えた。
私はまずマスターに
「今日車の代行お願い出来ますか?」
と依頼すると、マスターは
「かしこまりました。では、こちらで手配を整えさせていただきます。それでは、お飲み物はどうなさいますか?」
と言ってきたので私はマスターに車のキーを渡して自分のお気に入りのカクテルをYの分も含め注目する。
マスターがカクテルの準備を始めるとYは私に
「何だか入った瞬間、皆裸とか想像してたけど普通のお洒落な隠れ家バーみたいだね(笑)」
と言ってきたので、
「今こうして見えるフロアは、だよ。」
と答えた。
マスターがカクテルとナッツを出してくれたので、Yと共にグラスを傾ける。
Yとグラスを傾けていると、Yの隣に早速島田が座ってきた。
「Yさん、初めてなんだってね?ここがどんなお店か知ってる?」
と話しかけてきた。
私は島田に対し
「島田さん、入ってきたばかりのYに店を案内するのは俺の役割だから。」
と言うと島田は
「少しくらいいいじゃないか。話すだけなんだし。」
と言ってきたので
「話すだけじゃ終わろうとしないだろ。」
と言葉を返したところで、マスターが
「島田様、大和様の仰られるとおりですよ。Y様は黄色のテープを巻いていますので、お二人共に合意がなければいけませんよ。」
とたしなめた。
島田は
「分かってますよー。じゃ、また後で。」
と言いながら元の席に戻っていく。
すると、フロアの奥にある二つの通路のうち、左手にある黒いカーテンが開き、裸でガウンを手にした男性客3人と黄色のテープを巻いた40代中ごろくらいのカップルが出てきた。
黄色のテープを巻いた女性客はすっかり息が上がっており、席につくなり、ペタリと机に突っ伏してしまい、その横にパートナーが座り、マスターが飲み物を注文していた。
「お疲れ様~。」
「さっき覗いたけど、大分良かったみたいだね!」
「いやいや、あの態勢だと腰が悲鳴上げるかと思ったよ。やっぱり、年だよなぁ。」
「旦那さんも大分頑張ってたね。」
と思い思いの会話を始めた。
Yはその光景を見ながら
「そういうことかぁ。てか、あの奥さん、凄いなぁ。一度にあんなに。」
と言っていたので、
「な?普通じゃないだろ?」
と声をかけた。
「うん。何となく分かった気がするけど、私そんなに多くの人とは……」
と不安そうな声で話した。
「安心して。ただ、いつもより、ちょっと違うエッチなシチュエーションはあるかもしれないかな(笑)」
「えー、不安だなぁ(笑)」
「とりあえず、店内歩いてみる?」
「うん、分かった。」
私とYは立ち上がり、カーテンのある通路に向かう。
私達が立ち上がった瞬間、店内の男客がこちらを見たので、私はすぐに
「案内するだけだから」
とだけ話して、Yと右手の黒いカーテンを開きプレイルームと呼ばれる部屋に繋がる通路へと案内した。
右手の通路には、シャワールームと二つの部屋があり、一つはシンプルにソファーの置いてあるプレイルーム、もう一部屋は、SMグッズが沢山置かれたSMプレイ用のルームがある。
続いて左手の通路を案内する。
左手の通路には、同じくシャワールームと、複数プレイ用のキングベッドが置いてある広いプレイルーム、そして全面鏡張りで外からも沢山の人が見ることが可能な露出プレイ用のルームだ。
私は、通路の案内を終えたところで、カウンターへ戻った。
すると、私の顔見知りの女性客である遥香が近付いてきて、Yの横に座った。
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