(5日目ラスト←大和さん視点)
私はキャンピングカーを運転して、地元繋がる高速を走っていた。
午後7時過ぎにホテルを出て途中のSAで夕飯を食べてYを自宅に送り届ける最中だった。
Yは疲れてしまったのだろう、横で小さな寝息をたててぐっすり眠っている。
途中小さな渋滞に巻き込まれながらも、高速は比較的順調に流れていった。
私は、Yを見ながら明日はどうしようか、と考えを巡らせた。
Yはホテルを出てからは、すっかり笑顔が消えており、少し悲しそうな表情をしていた。
SAでも、あまり喋らずに黙々と夕食を食べていた。
Yの中で色々な葛藤が生じているのは、当たり前のことだと思う。
しかし、私に与えられた一週間という時間で、Yの中に私を忘れさせることが出来ないくらい出来る限りの快楽を覚えさせなくてはならなかった。
「もう少し時間に余裕ありゃなぁ。」
私は一人そう呟いた。
Yの住む市内のインターを降りた時は時刻は既に10時を回っていた。
既にYも目を覚ましていたが、二人共疲労困憊なせいか特に会話をすることもなかった。
キャンピングカーが私の経営する事務所の駐車場に到着するとYが
「昨日から色々ありがとうございました~。」
と言った。
「明日はどうする?」
「う~ん。明日はお昼間は家の片付けとか溜まった洗濯物なんとかしないとなぁ。」
「じゃあ、明日の夜は時間あけといてよ?」
「え~。何時くらい?」
「8時くらい。」
「明日は一晩中とか無理だからね?流石に。」
「分かってるよ。三時間くらいかなぁ。」
「なら大丈夫かな。」
「オッケー、じゃあ、この事務所集合で。」
「は~い、じゃまた明日。」
「おやすみー。」
そう言ってYはキャンピングカーから降りて自分の軽自動車に乗り自宅へと帰宅していった。
私も、Yの軽自動車を見送り、今回の依頼主に
「今奥様帰られましたよ。」
とメールを送信し、帰宅することにしたのである。
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