(5日目後半③)
「………分かったよ。」
私は、そう呟き、今まで生きてきた33年間の人生で初めて、自分で自分を慰める行為をすることにしてみた。
しかし、そうは言ってもまずどうすればいいのか、私には分からなかった。
とりあえず、座りながら、ガウンの上から自分の胸に手を当てて触ってみたものの、やはり全然気持ちよくない。
やっぱり大和さんは、上手いんだ。
改めてそう実感した。
暫し無言で胸をまさぐる私に、大和さんは、ベッドの横に置いたトートバッグの中から黒いアイマスクを取り出して私に装着させた。
突如視界を奪われた私。
「自分に素直になってごらん。」
大和さんは、そう私に呟きかける。
暗闇の中で、私は、夫と出会ってからの自分の人生を走馬灯のように振り返った。
15歳の時に初めて出会った夫。
出会って1年後の16歳の夏から付き合いを始め、3ヶ月で人生で初めてキスをした。
夫の大学合格決まった17歳の冬、初めて夫の愛情を受け止めた時は痛みに耐えていた記憶しかない。
その後も私は、夫以外の男の人に口説かれたりすることはあっても、夫以外の男には見向きもしなかった。
そうして夫と付き合い出してから今までの17年の人生で突如現れた大和さんという存在。
結婚以来、妻そして母としての役割を懸命にこなしていた私に約10年振りの女としての自分を呼び覚まされた私。
この一週間で、私の中に、こんな私がいたなんて。
気付くと、私はガウンの中に手を入れて自分自分の胸に刺激を与え始めている。
ハァハァハァハァハァハァ、アァ、ハァハァ
静寂な部屋に響く私の吐息。
私はベッドの上に体育座りをする姿勢になり、ガウンの紐を外す。
ガウンの前面が外れ私の体が露になる。
まず、両足を広げてみる。
左手で自分の胸を刺激しながら、私は右手を下腹部に当て、這わせるように手をクリトリス部へ移動させていく。
ネチャ
指先に伝わる私から溢れる愛情の液体。
それは思っていたよりも、温かく、人の温もりを伝えるものなんだと思った。
チュプ、チュプププ、チュプ、ニチャ、ニチャ
陰口部からクリトリスにかけて指を這わせる度に私の指に絡まる愛液。
アッ
ついに口から漏れる私の喘ぎ声。
視覚を奪われ、聴覚が研ぎ澄まされた私は、今や自分の喘ぎ声や愛情の液体が溢れ出る音にすら興奮を覚えてしまっている。
チュップ、チュップ、チュップ、チュップ、チュップ
「アアンッ!!アアッ、アッ、アッ、アンッ、アアンッ!!」
私は次第に指の動きを早めていく。
上半身をベッドに倒し、クリトリスにより強い刺激を与える。
ビクッ、ビクッ、ビクッ
私の中が痙攣を始める。
全身に広がる快感の波。
『もっと欲しい。もっと…』
私の心に潜むタガの外れた雌の声が脳内に響く。
『足りない。もっとして。』
「アアアアッ!!」
脳内に響くその声は、私をどんどん淫らにしていき、手の動きも早まっていく。
『欲しい、欲しい、欲しい、欲しい』
その声が響いた瞬間
ヌプッ
私は自分の右手の人差し指と中指を自分の中に侵入させた。
私は頭の中は真っ白な世界となっていく。
『そう、それがいい、もっとして』
ヌプッ、ヌプッ、ヌプッ、チャプ、チャプ、チャプ、チャプ、ヂュル
私の体は雌の声に指示されるがままになっていた。
チャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプ
「アアアアアアッ!イイッ、キモチイイ!アアアアアアッ!キモチイイノ!!トマラナイ!トマラナイノ!アアアアアアッ!アアアアアアッ!モットホシイ!モット!アアアアアアッ」
私の雌が完全に外に現れたが、私はそれを隠すことはもう出来ないくらいに快感の波の中にいた。
チャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプチャプ
「アアッ!イクッ!イクッ!イクッ!イクッ!イッチャウ!イッチャウ!イッチャウ!イッチャウヨ!イクーーーーーーッッッッ!」
私は私の中に住む雌と共に真っ白な世界へと堕ちていった。
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