(5日目後半②)
私はバスタオルを取り、全身を拭き上げていく。
白のガウンを羽織り、ドレッサーで一旦メイクを落とす。
「お、すっぴんでもあまり変わらないんだね。」
お風呂から上がった大和さんが、バスタオルで体を拭きながら、鏡の中の私にそう声をかけた。
「それって傷付く人もいるから言わない方がいいよ?」
「そうなの?じゃあ、もう言わないよ。」
大和さんは私のアドバイスに素直に従い、私が着ているのと同じ材質の白いガウンを羽織り、車の中から持ってきた黒のトートバッグをベッド横に置いた。
「そのバッグ何?」
私の問いかけに大和さんは
「何でもない、ただバッグだよ。」
と答えた。
私も人の荷物を無理に覗くような悪い趣味は持ち合わせていないのでそれ以上聞くことはしなかった。
私も大和さんの右横へ横たわり、顔から布団の中へと入った。
暫くして、大和さんの手が私のガウンの中に延びてきて、私の右胸に触れた。
私は大和さんに背中を向けて横になり、大和さんが私の胸をまさぐるのを受け入れる。
やがて、大和さんの手が私の右胸の突起部を掴み、コリコリとつまみ上げた。
私は、大和さんの方へ向き直り、右手をガウンの中にすべりこませて大和さんのモノに触れる。
大和さんのモノは先程出したにも関わらず、もう元気を取り戻し、先から透明な粘液が出始めていた。
一体、この人はどれだけすれば満足するんだろう、と思ったが、直ぐに私自身も同じなのか、との結論に至った。
そうして5分くらいお互いの体やわまさぐりあっていた時、大和さんは私の胸から手を離し、自身のモノをまさぐる私の右手を手に取った。
ゆっくりと私の右手を上げていき、私の右胸の私の手を置いた。
ん?何だろう?突然。
「ん?なぁに?」
私がそう不思議そうな顔をして聞くと、次の瞬間、大大和さんは私の目をじっと見つめながら
「オナニーしてみようか。」
と呟きました。
大和さんが突然発した卑猥な単語に私はひどく狼狽して、言われた単語の意味を理解するのにも時間を要してしまいました。
「なっ………!無理!絶対無理!」
私は自分の右手を胸から外し、また頭から布団を被ります。
「え?オナニーしたことあるよね?」
大和さんが再び発したその単語を私は聞こえないフリをしました。
世の中の男の人がそれをしていることは知っていますが、女の人は全員が全員してるわけじゃありません。
私は今まで、大和さんの言うそれをしたことがありません。
というか、そもそも性欲なるものが、ほとんど存在していなかった以前の私にとって、必要なかったのです。
大学時代の女子同士の会話で、たまに性に対して開放的な女子が、昨日一人でしちゃった、みたいなことを聞いた私は、適当に相槌を売ったりしていましたが、正直嫌悪感しかありませんでした。
それほどまでに潔癖だった私にとって、今の自分だけでも、相当淫らでいやらしいと思っているのに、それをいきなり人に見せるだなんて。
私は乱れたガウンの襟を元に戻します。
「したことないの?」
しつこく聞いてくる大和さんに私は、
「ないわよ!やり方もよく知らないし。」
と言いました。
暫しの沈黙の中、先に口を開いたのは大和さんです。
「なら、今日してみよう?」
「無理。」
「やり方が分からないって言ってるけど、本当は知ってるはずだよ。」
「だから、本当に知らないって!」
「いや、今のYなら絶対に出来るはずだ。」
「なんでよ!」
「自分がまだ分からないみたいだね。」
そういうと大和さんは、布団を剥ぎ取って床に落とし、ベッドから降りました。
そして大和さんに背中を向けていた私の目の前に立ち、羽織っていたガウンを脱ぎました。
ベッドに横たわる私の目の前に大きくいきり勃った大和さんのモノを、大和さんは自分の右手で持ち上下にしごきだしました。
「ほら、Y、見て。これが俺のオナニーだ。」
私はうっすらと目を開けて、その様子を眺めていました。
「こうして一年くらい前から、俺はYを頭で想像しながらオナニーしてたんだよ。Yの透けたブラジャーやパンティを見れた日なんて、事務所で一人になった時は毎回してた。」
そう言いながら大和さんは私に更に語りかけます。
「Yがオナニーしてるところを想像したことすらある。」
大和さんのそれを見ながら、私は下腹部がじんわりと温かくなりました。
「それくらい、俺はこの1年近くYをおかずにしまくってオナニーしてた。今もこうしてYをおかずにしてオナニーしてるんだ。」
次第に大和さんの右手の動きが早くなっていく。
「ほら、出すよ。Yをおかずにオナニーして出すよ。逝くよっ!………うっ!」
そう言って、大和さんは愛情の塊をベッドに吐き出し、その一部は私のガウンにも落ちた。
「はぁはぁはぁはぁはぁはぁ。」
呼吸が乱れ、床に座り込んだ大和さんを見て、私は下腹部が疼いた。
夫のオナニーすら見たことはないし、夫がたまにしていることを知ってはいたけど、知らないふりをしていた私。
今、私の目の前でオナニーを見せてくれた男の人は、半分悪ふざけで色々挑発した私をおかずにして、こんなにも一人自分を慰めていたなんて。
私は、体を起こして足を床に下ろし、ベッドに座る体勢になった。
「………分かったよ。」
私は一言そう呟いてた。
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