時刻は夕方の6時半。
私は、藤田と一緒に秋葉原の防犯カメラを扱うショップへ来ていた。
藤田は私がスパイカメラを購入したい理由について聞くことはなかった。
恐らく、私が妻の不倫を疑っているのだろう、と考えているのだろうが、藤田は人のプライベートをあまり探ることはしない男だし、口も堅い男だから私は入社以来この男を一番信頼していた。
藤田「スパイカメラは、奥さんに絶対にばれたらダメだ。ばれたら一巻の終わりだからな。」
私「ああ。分かってる。」
藤田「それを前提にまず設置しても奥さんに怪しまれない物を選ぶのが大切だ。例えば……この置時計型なんかは結構定番だな。」
私「置時計か。多分、妻は怪しむだろうな。既に部屋に置時計があるしなぁ。」
藤田「そうだろうな。やはり、部屋の中に普通にある物をうまく利用した………」
こうして、藤田の説明を受けながら、カメラの性能を落としすぎず録画時間も確保出来る、ハンガーフック型のスパイカメラを購入した。
価格は2つで六万近くかかってしまい、私は近くのコンビニでへそくり用口座からお金を降ろしてしまったが、妻の女を見るためなら、その辺の高級ソープに行ったつもりで、と自分に暗示をかけた。
その後、藤田とは秋葉原にある居酒屋でお礼がてら一緒に飲んだ後に帰宅したところ、時刻は既に夜の10時半になっていた。
妻には、藤田と秋葉原に行くと決まった段階で夕飯はいらないことをLINEで入れていたので、帰宅した時には昨日同様、家は既に寝静まっていた。
私は脱衣場へと直行し、すぐに洗濯ネットに入れられたショーツをチェックした。
しかし、薄紫色のショーツには昨日のような染みはなかった。
私は、少し残念な気持ちで浴室に入りシャワーを出し頭を洗い始めてすぐに気が付いた。
『ああ、そういえば昨日セックスが終わった後にライナーを付けてたんだったな。』
妻は、毎回私が中で出すので、精液が漏れでてくるのを受け止めるために、セックスが終わると毎回ライナーを付けている。
そう考えると、例え濡れたとしても、ライナーがあるのでショーツが濡れることはないのである。
私が浴室から出てリビングに入ると、妻が和室から出てリビングに入ってきた。
妻「パパ明日仕事?」
私「ああ、今日はほとんど仕事進められなかったからね。明日はお昼頃に会社行って、ちょっと仕事してくるよ。」
妻「そうなんだ。夕飯は?」
私「夕飯の時間には帰るよ。」
妻「そっか。今日急に飲んでくるなんて言うから…」
私「え?まぁ、同期の藤田と久々に時間あったからなぁ。」
妻「あ、藤田さんね。結婚式受付やってくれた人だよね。」
私「そうそう。その藤田。」
妻「じゃあ、仕方ないか。」
私「うん。何か予定あったの?」
妻「いや、パパが帰り早ければ今日もエッチ出来るかな、って。」
私「そっち?(笑)どうしたの?2日連続なんて。」
妻「う~ん。理由聞かれてもなぁ…」
私「明日は、早く帰るから、明日しよう。日曜日は休みだし。」
妻「そっか。それも、そうだね。じゃあ、明日にしよっか。」
私「その方がゆっくり出来るだろ。あ、そいや、ハンガーフックが少しヘタってきてたから、会社にあったやつ貰ってきた。」
そう言いながら、私は秋葉原で購入したスパイカメラが仕込まれたハンガーフックを妻に見せた。
妻「へぇ~。何か随分大きくて頑丈そうだね。でも、大丈夫なの?こんなの貰ってきて。」
スパイカメラが仕込まれている分、市販されているハンガーフックよりも厚みがあり多少大きいが、やはり妻はカメラが仕込まれていることには気付いていないようだ。
私「何か取引先から貰ったやつらしいけど、結構余ってるみたいで、俺の部内にもいくつか回ってきたんだよね。別に会社の備品って訳じゃないから大丈夫。」
妻「へぇ~。そうなんだぁ。じゃあ、パパが付け替えといてよね。」
私「ああ。今から付け替えとくよ。」
そう言いながら私はリビングの収納からドライバーを出して、リビングに元からつけてあったハンガーフックを取り外し、新たにスパイカメラのハンガーフックを取り付けた。
私「もう1つあるから、明日あたり、二階の主寝室にも付けとくよ。」
妻「分かった。じゃあ、私寝るね。」
私「おう。俺も歯磨いたら寝るわ。」
妻「おやすみー。」
私「おやすみ。」
こうして私の、妻に対する視姦盗撮の日々が始まりを告げたのだった。
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