真季の脳裏には、ついさっきの・・・1時間も経っていない過去の映像があった。
荷物を届けた男は、会社のポロシャツを着た中年の男だった。
全裸の真季をジロジロと眺めて、わざとらしくゆっくりと対応した。
「ここに・・・あぁ違うか・・・すいませんね、少し伝票をね・・・」
そう言って腰のポーチに手を伸ばしながら真季を眺めていた。
「感じた?」
真季は、それをひどい質問だと感じた。
事実ではなかったが、首を振った。
「・・・感じた?」
けれど、健二はそれを許さなかった。
重ねられた質問は、旦那よりも「嫌われたくない」と感じる相手からの質問は、真季を追い詰めていった。
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