「あの・・・違うの・・・」
真季は、自分の子供と同じ歳の子供・・・けれど真季にとって旦那より雄々しく、旦那より逞しく・・・旦那よりも大切なオスに、オドオドとしながら言い訳をする。
「選んでくれた服は好きよ・・・あの・・・ずっと着るのは、言った通り難しい・・・いえ、着たくないとかじゃなくて、ただ難しくて・・・でも違うよ・・・違うの、まだ・・・その・・・届けてもらう日は指定したの・・・ちゃんと指定したの・・・でもまだ届いてなくて・・・届かなかったから着れてなきの・・・」
言い訳を信用していない事は、その表情を見れば伝わってきた。
だから余計にたどたどしく、オロオロしてしまう。
ちゃんと言わないといけない、ちゃんと言わないと信用してもらえない・・・怒られたくない・・・嫌われたくない・・・そんな感情が湧くたびに、言葉と体はオロオロする。
殴られる!!
そう感じて体を強張らせた真季の頭を、健二の右手が掴んだ。
そうして引き寄せ、顔と顔を・・・唇と唇を近づけて、子供が人妻を言葉で責めた。
「・・・届いてないの?」
後頭部ごと髪の毛を掴まれた人妻が、泣きそうな顔でコクコクと頷く。
「・・・ちゃんと早くしてって言った?」
コクコクと頷きながら、左目から涙が垂れた。
「ふうん・・・」
そう言いながら、健二は子供らしく悪意にまみれた笑顔を浮かべた。
アリの巣穴に水を垂らす時のような・・・昆虫の味をもぎる時のような・・・天使のような悪意の笑顔で命令する。
「今から届くなら・・・このまま全裸になってよ。・・・悪くないならちゃんとできるよね?・・・悪くないって、証明できるよね?・・・ほら早く!・・・宅配便がきちゃうよ!」
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