「。。。その時の体験が、あまりに衝撃的だったからでしょうか。そこからの記憶は曖昧です。
確か、執事風の男が再び現れて、私にバスローブを着せ、バスルームに連れていってくれました。
思考を停止したまま身体を洗い、元の服に着替え、最初の出入口まで戻ると三枝が私を待っています。
「またのお越しをお待ちしております。」
執事風の男に送り出され、私達はタクシーに乗りました。
「夜の遊園地、良かっただろう?小説の材料になるんじゃないかい?」
三枝が私に尋ねます。
「そうね。でも刺激的過ぎて、数年に1回で十分かも。」
「楽しんでいるように見えたけどな。綺麗だったよ、凄く淫靡で。。。ギャラリーが皆、興奮してた。さ、着いたよ、君の泊まるホテル。」
「おやすみなさい。」
私は1人、タクシーを降りようとします。
「今日のことを書いた作品を読むの、楽しみにしてる。おやすみ。」
三枝と別れ、ホテルのシングルルームで1人になると、否が応でも、さっきまでの出来事が甦ってきます。
。。。どうせ、眠れそうもない。
なら、今日の体験を、今のうちに書いてしまおう。。
私はスマホのメモ機能を立ち上げ、執筆に取りかかります。
「人妻 玲子の白日夢 夜の遊園地」......。
(続)
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