ケンジが穴の開いていた壁のほうに近づく。
そこではじめて、俺は人影に気づいた。
人影は壁に手を突き、壁の穴を覗いていた。
ケンジが近づいてもピクリとも動かず、あの異様な光景を覗いていた。
目が慣れてくると、人影の輪郭がはっきりと見え始めた。
身長は140センチほどだろうか。
とても小さいと思った。
白い肌の、細い手足が見えた。
腰まで伸びた綺麗な黒髪が、小さな背中を覆っていた。
壁に沿って置かれた応接セットの3人掛けのソファー。
人影はその上に膝立になって穴を覗いている。
ケンジがそばに来ても、それを知っていたかのように動かない。
反応せず、ただじっと穴を覗いていた。
妻が巨大なチンポに貫かれる光景を。
突き上げられて叫ぶ姿を。
向かいの1人掛けのソファーの横に、見慣れた紺色のダッフルコートが落ちていた。
ソファーの背もたれには お気に入りだと言っていた上着とスカートが掛かっているのが見えた。
家でそう躾けられたのだろうか、服の上には下着が畳んで置かれていた。
麻美・・・
俺は全裸の少女を見つめながら、心の中で名前を呼んだ。
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