数日後、菅原から確認のための画像が届く。
約束通り、私の顔は見えないように加工されている。けれど、海斗に抱かれ、欲望のままに感じている私の姿がありのままに撮されている。
その画像をバックに語られる私の朗読は、確かに今までにない臨場感があって、自分で聞いてもイヤらしい。
私、こんなになっちゃってたんだ。。。
改めて、その日の出来事が思い出され、私は一人、赤面する。
確認した旨のメールを菅原に送った翌日、その作品が配信される。直後から、今までにない、大量の感想メールが届く。
やっぱり画像があると反応が違うんだ。。
そう思って一つひとつメールを読んでいくと、本文のないメールが送られていることに気付く。
署名だけは、いつもの通り、海ーカイー と書かれている。
えっ?どういうこと?これタクマからよね。なぜ、何も書いてないの?
翌日、予備校でタクマの姿を見かける。
「タクマ君!」
事務的な連絡もあり、タクマに声をかける。
一瞬、こちらを見たタクマはすぐ目をそらして足早に立ち去っていく。
え?なんで?
翌日も、翌々日もタクマは私から逃げるように素早く教室移動をし、帰りもチューター室に立ち寄ることなく帰っていく。
3日目には、とうとう予備校を休み、さすがに今日は電話をしないと、と思いながら最終授業の終わった教室整理をする。
予備校の仕事は、主に浪人生を相手にする早番と、現役生を相手にする遅番がある。浪人生のチューターを務める私は基本的には早番中心だけれど、ラストまで残って教室を整え、施錠まで行う日が、月に何度か回ってくる。
普段は教室長もラストまで残るのだけれど、今日は本部に出張なので、数人のバイトの学生以外、職員は私だけになってしまう。
「西崎チューター、お疲れ様です。」
手伝いに来てくれたのか、バイトの学生が2人、教室に入ってくる。
「あ、木島君、須田君。もうあがっていいわよ。ご苦労様。」
木島と須田は、タクマと同い年の大学2年生、年齢が同じだからか、立場を越えて、タクマとも仲がいい。
「?」
近づいてくる2人の様子が、いつもと、違う。
薄笑いを浮かべ、私を蔑むような目付きで私を見ている。。。
「西崎チューター、聞きましたよ、タクマから。」
ニヤニヤしながら、木島が口を開く。
「あいつ、ここんところ元気がなかったんで心配だったんですよ。」
「で、理由を問いただしたら、なぁ?」
木島が須田に同意を求め、須田が話を引き取る。
「慕ってた西崎チューターに、こんな仕打ちをされたら、そりゃあ落ち込みますよねぇ~。俺達も驚いたなぁ。西崎チューターが、こんなことしてたなんて。」
須田が、スマホに映し出された動画を私に突きつける。
「人妻 玲子の白日夢 8。。。」
聞きなれた自分の声が、須田のスマホから流れてくる。
「この写真も西崎チューターですよね。身体つきが、そっくりですもん。このイケメンとやっちゃったんですね。うわぁ~、この写真、エロい!すげぇ。このアングル。」
「......タクマ君が、自分から、話したの?」
「いや、あいつ、本当に落ち込んでたんで、俺ら相談に乗ってたんですよ。そしたら、話の流れでこの事がわかったってこと。」
「それより。」
木島が、さらに私に近付く。
「そんなに男に飢えてたんですかぁ。。こんなに大股広げちゃって、咥えこんで。。。」
「わかってたら、俺らが相手してあげたのに。西崎チューター、制服ちょっときつくないですか?このデカイ尻、ぷりぷりさせて予備校内歩いてるから、俺ら、いつもエロいって言ってたんですよ。」
須田が、制服ごしに私のお尻に触れてくる。
「や...、やめて......!」
身をよじる私に、もう一度スマホを見せつけてくる。
「こんなことしてるって、他のチューターや、生徒に、知られたくないですよねぇ。」
「私に......、どうしろと?」
「わかってるくせに。この写真みたいなこと、俺らともしましょうよ。共犯になってしまえば、誰にも言いませんよ。」
「そう、タクマの仇討ちです。俺らとして、タクマも可愛がってやってください。楽しみましょう......。」
ジリジリ後退りするが、後ろは黒板でそれ以上進めない。
男子学生2人に挟まれ、身動きがとれなくなる。
木島は私の顔を両手で挟むと、乱暴に唇を押し付けてくる。
須田は制服のスカートをめくりあげ、歓声をあげる。
「うわっ!西崎チューター、T バックじゃないですか。イヤらしい。だから下着のラインが見えなかったんですね。」
予備校の女性職員はタイトスカートの制服着用が義務付けられている。若い人を想定して作られたそれは、私には少しきつくて、普通の下着ではラインがはっきり見えてしまう。だから仕事の時は、やむを得ずT バックの下着を身に着けていた。
それが、こんなことに繋がるとは。
木島の舌が私の唇にねじ込まれ、須田の手が私の身体を這いまわる。上手とは言えないキスと荒々しい愛撫にも、先日の体験が影響しているのか、私の身体は徐々に熱を帯び始める。。。
(続)
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