菅原から久しぶりにメールが届く。
「玲子さん。作品をいつもありがとうございます。イメージ映像で、玲子さんの手が映った動画の効果が出てますよ。結婚指輪の光る手で官能小説を広げ、朗読する人妻!見ている人は玲子さんのイメージと内容を重ねてますからね。玲子さんさえ良ければ、顔出しは無しにしても、いくらでも画像はアップできますから。ご検討ください!」
そうだ......。
菅原の勧めで、本を広げてそれを朗読する、というシチュエーションの動画を撮って送ったのだった。うっかり指輪をはめたまま。でも菅原の言うような効果を狙ってではない。そこまで気が回っていなかった。これから気をつけなくちゃ。
あの謎のメールが届いてから、念のため職場でも、自分に変な視線が向けられていないかアンテナを張っていたけれど、特に気になる動きはない。
毎晩の日課、動画サイトに寄せられた感想メールをチェックする。
あっ!また......。
「やっぱり僕の知ってる玲子さんですね。特徴のあるピンクゴールドの指輪。玲子さん、真面目そうな顔して、ド淫乱ですね。プラネタリウムでバイブ入れちゃうんですか? 海 」
誰? 誰なの??
焦るけれど、あの動画を見て、当てずっぽうで書いてきているのかもしれない。この程度のメールは人気が出てきた証拠!そう思うことにする。恐れをなして、辞めることは簡単だけれど、せっかく軌道に乗ってきたのに、中途半端のまま終わりにしたくない。
もう少し、様子を見よう。
『人妻 玲子の白日夢 6 ドライブ
私は大きなサングラスをかけて、貴方の車の助手席に乗る。外から見られた時、表情を晒してしまうのがこわいから。。。
カシュクールのワンピースの胸元に、時折貴方の手が差し込まれる。
下着を身に着けていない私の乳房は、その度に外から見えそうになり、私を落ち着かせなくさせる。
スカートの下に貴方の左手が伸びる。内腿に置かれたそれは、しばらくの間、ゆっくりと私の腿の間を上下する。そのうち、指先が少しずつ登ってきて、私の敏感な場所に到達する......。
私は裾がまくり上がるのを上から押さえながら貴方の指先から送り込まれる快感に、唇を噛み締めて耐えている。』
(続)
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