私は明日出張があるかろと言って光之の誘いを断った。光希を抱きたいのか…、今は答えが出せなかった
翌日私はどうでもいい出張を終えていつもより30分だけ遅く会社を出た。そして馴染みのスナックに足を運んだ
「ちょっと、ノンちゃん、超お久しぶりと思ったら、早すぎない」まだ7時だ、店は開店準備中で、奥で新顔の女の子が化粧をしていた。
「そうだな、最近ギャンブルにはまってさ、少しもうかったから、今日はいいボトルを入れようかな~」
「あらあら、景気の良いことで。あたしはずっとほったらかしだったんだから、いっぱい相手してもらわないとね」同級生のママは私の手に触れた。
「そうだね、デュエットでもするか~」
「何にする」ママは顔を近づけて来た。
「あれ、なんかいい匂いする~」
「シャンプーかえたからかな」
「怪しい、あたし以外に女作ったら承知しないわよ~」ママは笑いながらにらんでいた
「それじゃ、『今を抱きしめて』で」
「もう、あたしの大好きな曲、歌ったら根掘り葉掘り聞かせてもらうからね~」
そのまま、他の客が来なかったのをいいことに新人の女の子ともデュエットを楽しみ、10時過ぎに帰宅した
夕食はいいと連絡してあったせいか妻はすでに寝ていた
風呂に入っていると扉が微かに開いた
「あなた、背中流しましょうか」妻の声ではない。振り返ると、光希だった
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