大学時代の光之には武勇伝と言うか、特別な性癖があった。それは、同級生の女の子に声をかけられると、ギリギリまで焦らし、付き合ったと思えばすぐに別れた。そしてしばらく授業をサボった。わりと真面目に大学に通っていた私はよくノートを見せてやっていた。
「わりいな、またやっちまった。」
「妊娠させたのか?」同年代の女の子を数人妊娠させたことは聞いていた
「ああ、マミの母親をな」
「また母親に手を出したのか!」父親が手広く不動産会社を経営していると光之から聞いていたが、幼い頃に父親の浮気が発覚して、母親は出て行ってしまったらしく、母親の愛情が恋しいといつもこぼしていた。それが同年代の女の子の母親に手を出す理由らしい。
「次は勘当だと親父にこっひどく叱られたよ」
「そうか、いい加減同年代の女の子で我慢したらどうだ。」そんな会話をよくしたものだ
「紀之、今度家に遊びに来いよ。料理上手な家政婦がいるから、美味いもん食わせるよ」
「おう」私は社交辞令で返事をした
「決まり、来週の金曜、泊まりで来いよ」
「ああ、わかった」その後、光之に電話が入り、すぐに帰って言った
「ちょっとノンちゃん、気をつけたほうがいいわよ。お客さんの悪口言いたくないけど、あの専務評判悪いのよ」
「どんな風に?」
「人妻が好きで、何人も妊娠させてるみたいよ」
「昔からだよ」その時、私はママの忠告を全く気にかけていなかった
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