顔が細くて美形のため、中年太りのこの身体はアンバランスに思えました。『きれいな身体ですねぇ。』とは、お世辞でも言うことが出来ません。
『服、脱いでもいい?』と聞いてみましたが、おばさんは顔を背けたまま、返事をすることを避けます。
僕は一人で脱ぎ始め、最後にパンツに手を掛けます。やはり、おばさんの前で脱ぐのには抵抗があり、一度彼女の顔を見ます。僕に気を使っているのか、その顔は別の方角を見ていました。
しかし、意識はしているようです。気配で分かるようで、『見ないように、見ないように、』としています。
裸になった僕は、おばさんの身体の上へと乗って行きます。足が触れ、胸が触れ、そして出した股間も彼女の腰に触れました。
加寿代さんの肌と触れ合い、全身で心地よさを感じとります。その証拠に、僕の股間は徐々に膨らみ始めるのです。
おばさんの身体に乗り上げ、僕は顔を彼女の頬へと寄せて行きます。そして、背けたままの顔に手をやり、僕の方へと振り向かせるのです。
加寿代さんは、一瞬だけ僕を見ました。しかし、耐えきれないのか、視線は別の方向を見ようと反らされました。彼女もなにが正解なのか、分からないのです。
それでも僕の腕はおばさんの後頭部へと回り、深く入り込みました。その状態で、唇を合わせて行きます。
加寿代さんの唇は緩んでいました。口をグッと閉ざしていた、さっきとは違います。口は開かずとも、僕を受けとめようとはしてくれているようです。
僕は嬉しくなったのか、思わず『クスッ。』と笑ってしまいます。その笑いで、おばさんの緊張も少しだけ緩んだようです。
『何してるんやろうねぇ?…、おばさん、ナオヤくんと…、ほんと何してるんやろ…。』
しっかりと目を開き、天井を見ながら加寿代さんはそんなことを呟きます。僕もそうですが、彼女もいろいろと思うところがあるようです。
『いいんじゃないの?』、なんの回答にもなってない言葉を彼女に返し、僕は再びキスを求めました。彼女を抱き締め、唇を奪います。
その時、背中に何かを感じます。それは彼女の手。おばさんは両手を僕の身体に回し、抱き締めてくれるのです。
加寿代さんが初めて自分から一歩、足を踏み出してくれた瞬間でした。それまでは、されるがままにマグロ状態を通していた彼女。
ようやく、自分の本心を表現出来るようになったみたいです。彼女の腕を身体に回され、僕にも勢いが生まれます。
キスに圧力を掛け始め、舌が閉じた彼女の口をこじ開けて行きます。その舌は、『口、開けよ!』と言っていました。
加寿代さんの口元が緩みます。いよいよ、その口が開き始め、中からは厚い舌が出てきます。その舌は、僕の舌を捉えました。
決して上手くはないですが、ちゃんと舌と舌を絡ませようとしてくれます。その彼女の姿は、僕にはとても新鮮でした。
『加寿代さんは、セックスなんかしない女性。』とどこか思っていた僕に、『彼女も、ちゃんとセックスの経験のある人だ。』と認識をさせてしまいます。
僕の手は、加寿代さんの右の乳房を掴んでいました。その手は動き続け、大きな柔らかい胸を揉んで、感じさせようとしています。
しかし、それを気にしないほどに、キスに没頭しようとしているおばさん。60歳の彼女でも、久々のセックスに、そこまでの余裕はないようです。
そんな彼女の顔が歪み、眉間にはシワが入ります。身体はグッと固くなり、余裕のあった動きが止まるのです。
乳房を掴んでいた僕の手が、彼女の股間へと滑り込んだからです。
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