『私の初めての事聞きたい?』
繋がったまま由美子さんは唐突に私に質問してきた。もちろんそんな話を聞くなんて事はないので即答すると、私の頭を撫でながら静かに話をしてくれた。
由美子さんが儀式を経験したのは私と同じく11歳の時。集会所の右の部屋は昔からの決まりで、由美子さんもそうだった。
ここで何人の女の子の儀式が行われたのか、はっきりとした数はわからないらしい。
左の部屋で準備をして、年寄衆に連れられて右の部屋に入り布団に横になるのは誰でも一緒。
ただここで由美子さんは大きな事に気がついた。
「ヒザツキ」は父親。
それがわかった理由は左の鎖骨の下にある古い大きな傷痕。
ただわかったとしても口枷をされてしゃべる事も出来ないし、拒否する事もない。しかし逆に由美子さんは父親に処女を奪われる事に安堵したらしい。
誰かわからない男に処女を奪われるのが通例だが、自分は大好きな父親に初めてを貫かれる。
その時の興奮は生涯忘れられないと言っていた。
集落の決まりに沿って生きていく中で、自分は幸運にも初めての相手を誰か知る事が出来てラッキーだと思ったらしい。
もし私の「世話人」が母親だったら…。そんな事をふと考えていると…
『あ、やっちゃん「世話人」がお母さんだったらなんて考えちゃったでしょ!?』
「え?なんで?」
『おちんちんまた固くなったよ?オバサンをなめちゃいかんよ?』
「あ…はい…。」
『フフッ!まぁ親子でするのも悪くないよ?ここの集落の決まりってけっこう抜け道あるからね!詳しい事は言えないけど、本当にその想いがあるなら…自分で考えてみてね!私は何も言えないけどさ!』
私の頭を抱えながら由美子さんは本当に楽しそうに笑って言った。
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