貴方の連れがトイレから戻り、貴方は再びその人と話し始める。
貴方の腕と、笑顔に魅せられてしまった私は、カウンターの下で、そっと貴方の膝の上に右手をのせてみる。
ほどなく、貴方の左手が私の右手を見つける。最初は小指と小指の触れあい。じりじりと私の手の甲に貴方の掌が乗り上げてくる。
私の指と指の間を、貴方の指先がゆっくりと辿る。
私の手が逃げ出さないことを確認すると、貴方は私の手に自分の手を重ね、指と指を絡ませる。上からぎゅっと握られ、私の右手は自由を失う。
貴方は私の手を少しずつ内側に導く。スーツの布越しに貴方の太腿の固い筋肉を感じる。程なく、私の右手は別の固い場所にたどり着く。捕獲され、出口を求めて首をもたげている生き物のように、貴方のそこは隆起している。苦し気に首をもたげたそれを、私はゆっくりと撫でる。
貴方の高まりに触れた私は、上気した頬のまま、トイレに席を立つ。雑居ビルの一角にあるそのバーは、化粧室は店外に設置されている。
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