アキオのアパートからの帰り、雨はまだ止まず降り続いていた。夫の誠二はまだ帰っていなかった。
(よかった)
彩子は思うと、浴室に向かった。洋服と下着を脱ぎ洗濯機に入れた。パンティはまだ愛液で濡れたままだった。
熱いシャワーを浴び身体を洗うと、アキオとのセックスがよみがえってきた。固く尖った乳首を摘まむとアキオの唇の感触と重なる。
「ああ、アキオくんとセックスしたしまったわ」
後悔する気持ち以上に、彩子の思い通りアキオを手なずけられ、そして若い男性の激しい責めに溺れた快感に満足していた。
浴室を出て着替え、軽い夕食を用意した頃やっと誠二が帰ってきた。疲れた様子でリビングのソファーに座り込む誠二に寄り添い彩子も座った。
「あなた大丈夫、」
「彩子すまない。店はもう終わりだ」
誠二が顔を手で覆い呟いた。
「20万。たった20万もないなんて、クソっ」
誠二はソファーを殴り言った。
「あなた、、」苦悩する夫を見ながら、彩子はカバンに入れた封筒を考えた。黒田社長との淫らな行為の対価で得たお金は5万円。(とても足りない)
「来週の月曜までに20万、ああ」
誠二が独り言のように言った。
(あと15万)
彩子は黒田社長を思った。
(私が我慢すれば)本当ならば家具を売ったりお金を工面する方法はあったのだが、彩子は自分の身体を使うことしか考えなかった。すでにセックスの虜になった人妻だった。
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