彩子の日傘を持ち、アキオは二人並んでベンチに座っていた。何気ない工場の世間話、(まるでデート)アキオは夢のようだった。
工場は機械油の臭いがありあまり気づかなかったが、彩子から甘い香水の香りが漂いアキオは股間が固くなっていた。
「アキオくんは彼女さん、いないの」
「い、いないです、金もないし」
(中川さんみたいな女と付き合いたいけど)などとアキオは言えずにいた。
「暇潰しにビデオ借りたりしてるだけ」
アキオがビデオが入った小さなバックを見せた時、中のDVDケースが滑り落ちた。
「あっ、」
彩子が地面に落ちたケースを拾った。
「ああ、ヤバ」アキオが思った時は手遅れ。アダルトDVDのケースを彩子は見ていた。
「もう、若いなアキオくん。こんなのばっかり」
少し顔を赤らめながら彩子はケースをバックに直した。その中の1枚、(えっ!)女性が野外でしゃがむ姿タイトルには浣腸と書いてあった。
彩子は、工場で黒田社長との行為を窓から覗いていたアキオと目が合ったことを思い出した。もちろん本当にアキオが気付いたのか確かめることなど出来なかった。それに、あの工場の空き地で排泄した時は辺りに誰も居なかった筈。
「こ、こんなの見ちゃいけないわ」
浣腸のDVDを彩子はバックに直した。
アキオも、彩子が黒田社長と不倫していることを確かめることは出来なかった。そんなこと聞けない、ただ憧れていた彩子に裏切られた憎しみがまた湧いてきた。
「何見るかなんて、俺の勝手だし」
「駄目っ。絶対こんなことに興味持っちゃ駄目」
彩子はきつく言った。
「こんなの見てたら、普通のセックスできなくなるわ」彩子は自分の身体を想像し言った。
アキオは怒る彩子の顔を見つめた。(キレイだ)憧れと憎しみに気持ちが揺れる。
彩子は、取り乱し怒ってしまった気持ちを深呼吸で鎮め、
「胸、見ていいから」
彩子は恥ずかしかったが、胸を突き出し腕で挟んだ。シャツが乳房の谷間に挟まれ形が浮いた。
「口も」
ベロりと舌を出しソフトクリームを舐めた。
(恥ずかしい、けどアキオくんに浣腸になど興味を持たせられない)
アキオには何も聞けない、この若い男の子にまで自分のように変態な興奮を覚えさせる訳にはいかない。
彩子はそう思った。
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