「では、中を診ます。少し冷たいものが入りますからね。力を抜いてください。」
いつもの内診と同じ言葉に続いて、クスコが挿入される。
いつもはカーテンの向こうで、行われる行為。今日は貴方が私に金属の器具を埋め込んでいく姿が、嫌でも見えてしまう。普段なら異物感しかないのに、たらたらと滴が溢れたそこは冷たい無機質の侵入をも、快感として受け入れてしまう。
クスコの両刃が、ゆっくり開く。
内側から、じわーっと拡げられ、貴方に奥の奥まで覗きこまれる。
凝視られている。。。貴方の視線に、じりじりと焼かれるているような錯覚が、私のそこをさらに熱くする。。。
「炎症はしていませんが、少し粘膜が荒れているようです。潤いを補う薬を塗っておきましょう。」
クスコを抜かれ、ほっとしたのも束の間、貴方は粘り気のある液体を自身の二本の指に絡ませ、私に見せつけるように顔に近づけた後、ずぶりとそれを私の中に沈みこませる。
秘肉のあらゆる場所に擦り付けるよう、貴方の二本の指が私の中で蠢く。クリトリスにも親指の腹で薬が塗り込められ、私は診察にそぐわないような声を出しそうになる。
指をゆっくり動かしながら、貴方は諭すように私に話しかける。
「生殖機能の働きを終えようとしている年代の女性が、一時的に性欲を増すのは生物として自然なことです。恥ずかしいことありません。ですが、貴女が後から後から男性を求めてしまうのは、相手との行為に満足できてないからです。相手に気を遣うあまり、自分の欲望をさらけ出すことができない。。その遠慮が複数の男に身を委ねる結果に繋がってしまうのです。」
「貴女には、男性の前でエクスタシーに達する訓練が必要です。わかりますか?セックスで、貴女自身が深く感じることが大切です。」
貴方の指に翻弄されている私は、声を抑えるのに必死で、貴方の言葉の意味を冷静に理解することができない。取り敢えず、うんうんと頷いて、やり過ごそうとする。
「自分でする分には、イケるとおっしゃってましたね。では、私の前でしてごらんなさい。これは治療で、私は医者です。私のことを考える必要はありません。自分にだけ集中して。」
「!!!」
(続)
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