たしかに見覚えのある男だった。
誰だっただろうか・・・そんな失礼な疑問を解決したのは男の言葉だった。
「駐車場の・・・契約の・・・契約の更新を・・・」
あぁ、と思った。
こんな事で私の邪魔を、、、と怒りもした。
書類にハンコを、、、と言われて振り返り、不快な気分でリビングの扉を開いた。
電話台にしている棚の引き出しを開け、ハンコを探す。
意識の中にには、初めて会った日の記憶を反芻していた。
男には、初めての日から不快な印象を持っていた。
このマンションの一室に越してくるよりも先に、下見で見学をした日の午後から。
転勤ではあったが、結婚したばかりの男の隣で、「ここが新しい家か。」とゆう心を、良い気分だったはずの心に「なに?この男」と思わせるほどの雰囲気だった。
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