一瞬で現実に引き戻され、5回、10回、20回、、、、数えきれないノックの間、体を硬直させて耐える。
ノックの合間の数秒は永遠に感じられた。
・・・ドンッ
突然の強いノックに、涙が落ちる。
パニックになる。
指も動かせないほどに。
何十回目かのノック。
その頃にはもう、意識すら変わっていた。
何度目かの強いノック。
その音と振動に、まるで責められているような、、、自分が悪いのではないだろうかとゆう感情に気づく。
怒っている
もしかしたら
・・・私が悪いのかもしれない
だから扉の向こうの気配が動き、扉の下から差し出された黒い布がアイマスクだと気づいた時に、それに手を伸ばした。
顔の前で広げ、ゴムの紐を両方の耳にかける。
そうして、次のノックの音に、奪われた視界のままに手を伸ばし、扉の鍵を解除した。
扉が開き、体に当たる。
よけると足音が個室の中に入り、自分の体を追い越す。
プラスチックの軋む音と同時に、後頭部に手が添えられる。
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怯えている。
震えている。
それでも女は、添えた手が導く通りに、その頭を俺の股間に近づけてくる。
抵抗はない。
少し唇を開いてもいる。
そうして柔らかい感触が亀頭の先に触れる。
小さな力で引き寄せ、引き離した。
何度目かに手を離してみても、女は動きを止めなかった。
ピチャ・・・・ピチャ・・・・・ピチャ・・・
冷たいコンクリートとタイルに音が反響していた。
5分か、、、もっと短いかもしれない時間で、そのペースは速く、激しくなっていった。
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髪の毛が掴まれ、顔の両側に感じていた男の足が上がっていった。
引き寄せられ、私はその通りにした。
意識の中の女がしていたように、顎が便器に擦り付けられながら、鼻がタマに押し潰されながら、舌の先でお尻の穴を探した。
額にオチンチンが擦り付けられている事も、自分の唾液が自分の顔中にこびりつくことも気にならなかった。
物音がしなくなって、どれだけそうしていたかはわからない。
5分か、30分か、、、
ようやく意識を取り戻した私は、アイマスクを取った。
もうずっと前に男は消えたはずなのに、男を探した。
もしかしたら、これも妄想なのでは?とゆう思いは、全裸のまま見た鏡の中の光景が否定した。
鏡の中の私は全裸で立っていた。
背景の端には青い模様の入ったタイルと、壁際に並ぶ小便器が写っていた。
左の頬から乳房に精液が垂れ、顔中が唾液にこびりつき、髪の毛の先はトイレの水に濡れていた。
一番奥の個室に戻ると、下着を持ち去られた残りのブラウスとスカートを身につけた。
おそらく透けている乳首も気にする余裕なく、マンションの扉までたどり着いた私は、付けっ放しになっていたパソコンの画面を見た。
「ようやく捕まえた」
その一行の更新で、自分の立場と過ちを悟った。
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