頭の中で男が笑っている。
顔は見えない。
大きくて、太っている。
ーーーお前はインランだ。
・・・そうなのかもしれない。
ーーーお前は変態だ。
・・・そうなのかも。
ーーーチンポ狂いのメスだ。
・・・私は
ーーー淫乱なマゾだ
そう・・・そうなんだわ・・・
私の意識の中で光景が広がる。
男が求めるままに、タマの裏側に舌を伸ばす女。
その顔が便器に触れ、汚れる事を厭わずに。
顎に触れる。
冷たくてツルツルとした陶器の感触。
さらに頭を前に伸ばす。
顎の先が、その曲面に沿う。
内側の縁から、ゆっくりと下がり、喉から顎の先までが便器に触れていく。
罪悪感?敗北感?屈辱?背徳?
言い表せない感情の渦に飲み込まれながら、私は私の頭の中にいる女と同じタイミングで絶頂した。
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体を痙攣させた女は、便器にもたれかかるようにしながら荒い息に肩を上下させている。
確信していたはずの、なのに信じられない光景。
俺は危うく、最初の計画を忘れかけるところだった。
静かに歩き、公衆便所の入り口に回る。
静かなのに熱い。
冷たいのに激しい。
そんな気分で、今度は力を込めて足を踏み出す。
ジャギュッ
靴の裏についていた砂が、タイルの床に音を刻む。
・・・ギャジャッ
大丈夫だ。
大丈夫なはずだ。
もう、あの女は・・・
俺はわざとゆっくり、音を立てて奥に進み、一番奥の個室の前に向かう。
扉の下から、脱ぎ捨てられたブラウスの袖がはみ出ている。
マンションの廊下で見たのと同じ色のブラウス。
それを見下ろしながら、俺は左手で扉をノックした。
・・・・・コッ
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