スーパーマーケット・ストーリー39
時刻は夕方の6時半頃
駅の改札口には家路へと向かう人々の波
その合間をくぐり抜けるように
ヒトミさんは僕の元へ…
「スーパーから出る時に店長にシフトの事で
捕まっちゃって…遅くなってごめんね…」
てっきり気が変わってすっぽかされたと思った
僕は少しホッとした。
「お腹空いたね~どこ行く~?」
「ヒトミさんはどんなお店に行きたいですか?」
「そうね~じゃ、居酒屋!」
「居酒屋で良いんですか?」
職場で会っているヒトミさんと居酒屋は
かなり懸け離れたイメージ…
「結婚してから居酒屋さんに行ってないからね~
行ってみたいけどどうかな?」
「い、居酒屋ですね…わ、わかりました。
早速、向かいましょう!」
よくよく考えたらスーパー以外でヒトミさんと
横並びに歩くことなんてないもんだから
なんだか急に緊張が…
僕はよく行く居酒屋ではなく
普段あまり行くことの無い居酒屋へ
(よく行く居酒屋はユッコちゃんとも
行っていたし、店員さんに変な目で
見られるのも嫌だし←思いすごしだけれども…)
ガラガラカラ…
店のすりガラスを開けると
ガヤガヤ…それなりの店内の賑わいが、
従業員さんに案内されてついたてで仕切られた
簡易的な個室へ案内される
「よっこいしょ…って私もすっかりオバサンね」
「そんな事ないですよ!まだまだお若いですって!」
「まだお酒も飲んでないのに~お世辞言うなんて~」
そんなことは無いですと僕は手を左右に振って否定した。
とりあえずの生ビールを注文して乾杯!
宴のスタートだった。
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