真人は音が気になり、玄関にいったが、誰もいなかった。外にもいなくて、もしかして貴雄?とも思ったがわからないので、また聞いてみようと思い、美沙子のもとへ戻った。美沙子はぐったりしたままだったが、ゆっくり起き出し、時計をみて慌て出した。
「貴雄がきちゃう、ご飯準備しなきゃ」
そう言って夕飯の準備を始めた。
真人はそんな美沙子に
「今日はありがとうございました。また会いに来てもいいですか?」
美沙子はとまどいながら
「考えておくね...ごめんね...こんなことになって...どうしよう..貴雄には絶対秘密にしてね。お願いだから...」
真人は後悔している様子の美沙子になにもいえなかった。あいさつだけして、家に帰ることにした。
自宅に着くと、なんだか嫌な予感を感じた真人は、玄関の扉のドアをそっと開けた。中は暗かったが、なにか聞こえる、そう感じ、聞こえるほうに足を運ぶと、そこは香澄の寝室だった。ドアの向こうから聞こえたのは、香澄の喘ぎ声だった。
「あっ.....あっ.....そこいい....あっ」
こっそりドアを開けると、香澄と貴雄が交わっていた。貴雄が香澄の乳房に顔を埋めていた。
想像していたとはいえ、目の当たりにするとショックだった。真人は見ていられず、そのまま家を出た。いくあてもないので、とりあえず貴雄の家にいくことにした。
インターホンを鳴らしてみたが、いるはずの美沙子の返事がない。出掛けたのかな、そう思いながら玄関のドアノブをまわすと、扉は開いていた。
開けようとすると、中から話声が聞こえた。よく聞くと、男性の声だった。誰だ?真人はそっと開けると、居間から話声がした。忍び足でちかづくき、中をガラス越しにみると、美沙子と男性が座ってなにか話をしていた。
よく聞いてみると、
「早く決めないとばらすよ、おかあさん。一回でいいんだよ、そうじゃなきゃ力ずくで...」
「いやっ...帰って。警察呼ぶわよ」
「どうぞ、そのかわりこの画像がばら蒔かれるよ」
そういうと男は美沙子を押し倒し、着ていたブラウスを力任せに引き裂いた。
「いやーっ、いやっ、いやーっ」
真人は美沙子を助けなきゃと思い、その場に飛び込んだ。
「やめろ!」
男に襲いかかったが、逆に真人は殴り飛ばされた。
「誰だお前?」
男は真人を睨み付けていた。
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