その日以来、真人の頭から美沙子が離れることはなかった。いたずらに貴雄の家にいくのも不自然と思い、今度は貴雄を真人の家に呼ぶことにした。真人の家はマンションの7階だった。学校から帰るとマンションには真人の母である、香澄が先に帰っていた。
「ただいま」
真人が帰宅すると、香澄が
「おかえり、あれ?お友達?」
そう言って現れた母、香澄は46歳のキャリアウーマンだった。帰宅後間もなかったらしく、ブルーのブラウスに濃い青のタイトスカートを穿いていた。
「友達の貴雄くん、この前遊びにいった家の友達だよ」
「あらそう、ゆっくりしていってね、真人の部屋汚いから勘弁してね。」
「もういいから、あっちいっててよ」
「はいはい」
真人は香澄を追い出すようにして自分の部屋に貴雄を招き入れた。
「なあ、前に家にきたお前じゃないけどさ、真人のおかあさん綺麗だな、俺、モロタイプだよ、ドキドキしちゃったよ」
「ほんとに?きれいかもしれないけど、男っぽいよ、性格はね。この間も裸で家の中をうろうろしてたから、こっちが恥ずかしかったよ、勘弁してほしいよ、まったく」
話を聞いた貴雄はびっくりしていた。
「まじで?うらやましいよ、泊まりにきたら見れるかな?」
貴雄が冗談半分で答えたので、真人も答えるように、
「見れるよ、というか見せてやるよ」
「よし、じゃあ来週末に泊まるからな」
真人はあまりに急でびっくりしたが、断る理由もないし、貴雄と取引をふと思い付いた。
「よし、わかった。そのかわり、その次は俺がお前の家で泊まるよ、いいだろ?」
「もちろんさ。じゃあ決定ということで....」
貴雄はCDを探し始め、5枚ほど借りていった。
そして運命の日がやってきた。
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