美沙子は食器を洗いながら真人に話しかけた。
「真人くん、なにがあったか知らないけど、またいつでも遠慮せずに来てね。」
「ありがとうございます。すいません、ほんとに。おかげで元気出てきました。」
「そう、よかった。じゃあおいしいクッキーでもたべようよ。コーヒーでいい?」
真人は美沙子と二人でコーヒーとクッキーを食べた。
「あのこ、お風呂長いからまだ来ないかな」
美沙子がそんなことを呟いたので、ますます真人は気持ちを抑えられなくなってきた。
そしてクッキーを食べ終えると、真人は美沙子の手を握り、
「おばさん、こうして元気になれたのもおばさんのおかげです。おばさんを見て、話とかしたらいやなことも忘れることができました。だからまた来ていいですか?」
美沙子は優しく微笑み、
「いいわよ、さっきも言ったけど、遠慮しなくていいからね。こんな私でよかったら...」
美沙子が話し終わる前に真人は繋いだ手を引っ張り、美沙子を抱き寄せた。
「!? 真人くん?ちょっ...や...やめて、ね?」
「やめません、おばさんが大好きだから....」
「だめよ、前に言ったでしょ、私は貴雄の母なの、わかるでしょ、気持ちは嬉しいけど、だめなの、だから離して、お願いだから」
真人はあきらめきれずに
「でも気持ちが抑えられなくて...ごめんなさい、迷惑ですよね、ごめんなさい...」
そうあきらめて密着していた体を離すと、美沙子は安心したように
「ごめんね、でも真人くんならきっと若くてかわいい彼女がみつかるわよ。」美沙子がそう話すと、風呂場から紗香が出てきた。
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