孝彦と貴雄が片付けを終えて居間に入ってきた。
「真人くん、洋楽聞くんだって?なにを聞くの」
「LAメタルなんですけど、わかりますか?」
「ああわかるよ、ラットやモトリーとか?」
などと三人での会話が始まり、気づいたらもう18時を過ぎていた。
時計をみた真人は、
「すいません、長居しちゃいまして。今日はありがとうございました。」
そう言って立ち上がると、美沙子が
「真人くん、簡単なものだけどご飯つくったから食べてってよ」
すると、孝彦も続いて、
「おう、食べるだろ?なんだったら泊まってくか?」真人は急な展開にとまどっていたが、貴雄も泊まることを勧めてくれたので、その日は泊まることにした。
晩御飯は紗香が外出していたので、4人で食べた。食事が終わり、再び居間でミュージックビデオをみながら三人で話をした。しばらく談笑していると、
「お風呂入ったからどうぞ」と美沙子が声をかけてきた。
勧められて真人が一番風呂に入ることになった。
ゆっくり風呂に入り、風呂から出るとバスタオルがないことに気づいた。他に拭くものもなかったので、
「すいませーん、バスタオル貸してもらえますか?」と呼び掛けた。全裸でまっていると、脱衣室の扉が開き、
「ごめんね、用意するのわすれちゃった.. ご、ごめんなさい」
真人は美沙子に全裸を見られてしまったのだった。美沙子もあわてて扉を開けてしまったが、真人も貴雄が持ってくると思っていたので、お互いに無防備な状態だった。
「つかったらここのカゴに入れておいてね 」
美沙子は下を向きながら真人にバスタオルを手渡すと、すぐにその場を離れようとした。その時、真人が美沙子の腕をつかんだ。
「おばさん、僕、おばさんのことが..」
「えっ?」
下を向いて、真人に背を向けていた美沙子は腕を掴まれて動きが止まった。
「あの、おばさん、す、好きです、憧れてました。初めてみた時から」
真人はそう伝えると、美沙子を抱き締めた。
「だ、だめよ、離して、ねぇ、だめ、だめだから」
後ろから抱き締めている腕を剥がそうとしたが、なかなか外れなかった。
「お願い、また後で話聞くから、ね?やめて」
「ほんとですか?じゃあ後でまた聞いてください」
真人が美沙子を離すと美沙子は逃げるようにその場を去った。
居間に戻ると、孝彦はビールの酔いがまわって、寝室へいって寝ていた。
「じゃあ、風呂いってくるわ」
貴雄が風呂へ向かうと、居間には真人一人、そして続きになってるキッチンに美沙子という二人きりになった。
真人がキッチンにいくと、美沙子が流し周りを掃除していた。
「さっきはごめんなさい、でも僕の気持ちはかわらずにおばさんが...」
真人がいいかけると、口に指をあてて、美沙子が答えた。
「ありがとう、こんなおばさんを好きになってくれて。でもね、おばさんは貴雄のおかあさんだからだめよ、好きになったら」すると真人は
「でもどうにも気持ちが抑えられないんです、我慢できないです」
泣きそうな真人をみて、美沙子はそっと頬に手をあて、唇にキスをした。
「これで許して、ね?」
真人はなにも言わず、再び美沙子と唇を重ねた。
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