宏美は呆れたように
「そんなことまで言ったのね…。そうね…そんな事もあったけど、それがどうしたの?」
宏美は不思議そうに聞く。
「あのさ…それって何年前の事?子供って名前は宏美さんがつけたの?旦那さんの妹がつけたの?」
秀明はさらに聞いた。
「え~何年前だったかしら…覚えてないわ。名前は私もつけたけど、あちらで改めてつけたみたい。その事で揉めて疎遠になってあちらの人達と会ってないのよね…。」
宏美はため息混じりに答える。
秀明は、困惑する。結局真偽はわからないままでお手上げだった…。
秀明には兄もいたからだ。
それが兄の事かもしれない。
寝取られた事に腹を立てて宏美さんの夫が嘘で言いくるめようとしたに違いない。僕はその後、両親から産まれた子なんだ。きっとそうだ。秀明はそう思う事にした。
秀明は、僕と宏美さんは親子ではなかった。そう思うと気持ちも少し楽になった。
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